nakanakadekinai's diary

単なる日記でもなければ、単なるエッセイでもない

あの時、私から誘ったわけではない

二階の自室に移動して窓を開けたら西日が入ってきて心地よかった。

眩しくてノートパソコンの画面が見えない程だった、

あぁ、回覧板を回さなきゃならないんだよなぁ。。。

隣のアパートの二階へ行くだけなのだが、どうも億劫に感じてしまった。

今日は(今日も)調子が悪いので、これが書けただけで良しとしよう。

大抵夜になると調子がいいのだが、夜は眠らなければならない。

半強制的に、全然眠たくないのに床に就かなければならない。

翌朝早く起きなければならないからだ。

なんだか最近酒が飲みたくならない。

恐らく精神的なものから来ているのだが、酒を飲んだら調子が悪くなるような気がして、喉を通らないのだ。

もしかしたら、いい具合に酒を抜けるかも知れない。

ちょっとしばらく止めてみようか。

それくらいのことで調子が良くなり、仕事が捗るなら最高じゃないか。

 

ところで私が大袈裟に書き過ぎなのかも知れないが、そんなに私は大酒飲みではない。

毎日浴びるように飲んでるわけではない。

 

「せめて、嗜む程度、ほどほどにして。。。」

 

などと言われることが多いのだが、せいぜい飲み過ぎたと言っても二合くらいだ。

決して酒が強いわけではないのだ。

眠れないと思い込んでいるから仕方なしに、家にある安酒をチビチビやっているくらいなものだ。

正確に言えば、弱くなってしまったのだ。

それこそ二十代の頃は「ザル」と呼ばれ、酒代に半端ない金をつぎ込んでいた。

ビールは一日六缶パックでは足らず、更にワインや焼酎を飲んで毎日のように泥酔していた。

ところが、年々酒量は減る一方。

歳を取るってこういうことなんだなと思う。

四十代に突入して、すっかり弱くなってしまった。

最近あまり飲みたくないのは、言うまでもなく朝が弱いからだ。

朝のことなんて気にすることなく、思う存分飲めたら幸せだろうなと思う。

酒に酔うと、誰かと話たくなる。

これは誰にでもあることなのか、本来の寂しがり屋や人恋しさが顔を出すのかわからない。

楽しくない酒を飲んでいるので、そりゃ悪酔いする。

だったら一層のこと、飲まなければいいじゃないかという気持ちに変わったのだ。

毎晩愛する人と楽しい酒を飲むことができたら、そんなに幸せなことってないよな。

映画『ベティブルー』のベティとゾルグのように、田舎の小さな一軒家で笑いが止まらなくなるまで飲んで抱き合って眠れたら最高だよなと思う。

睡眠障害なんて、ケロっと治ってしまいそうな気もする。

前にも書いたが、私は恵まれた環境に居ることはわかっている。

だけど、もっと合う人や合う場所があるはずなんだよ。

そこで永遠の愛を手に入れたいって思う。

それが最後でいい。

恋をしたいと云うのは、恋と云うものに憧れるのではなく、最愛のパートナー探しなんじゃないだろうか。

若い頃は沢山恋がしたかったけど、この歳になったらそうは思わなくなった。

この人のことを看取っても良いと思えるような人に出会い、死ぬまでその人に恋をし続けるって云うのが理想なんだけどな。

いい加減そろそろ出会ってもいいかも知れないし、もしかしたらもう出会っているのかも知れない。。。

 

そんなことを考えながら、ヘッドフォンに切り替えた。

ピアノの音が妙に私をセンチメンタルな気分にさせた。

ルーリードの『Vanishing Act』と云う曲だ。

ヘッドフォンを使って音楽を聴くのは久しぶりだが、なんだか魂が持って行かれそうになる。

そうこうしている内に『エクスタシー』に曲が変わった。

夕方完全に目が覚めた状態で、こうしていると夕飯なんて要らないと思う。

しかし残念ながら『エクスタシー』を聴いていると、富山の中古レコード屋のオヤジを思い出す。

外は土砂降りで、店内は『エクスタシー』が大音量で鳴り響き、私とオヤジは二人キリになってしまった。

そしていきなりすり寄って来たのである。

その瞬間悪寒が走り、店を出て二度と行かなかったって話。

くれぐれも言っておくが、私は誘ってないぞ!

 

 

破壊から再生へ

破壊から再生へ

  • 作者:橋岡 蓮
  • 発売日: 2020/12/04
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)