どちらかと云えば人間らしい朝を迎えることができた。
睡魔と闘いながらスマホやパソコンで作業していると、今日はイケるぞ!という根拠のない自信が漲ってきた。
取り敢えず、朝と云えばカフェインでしょう~。
ドリップコーヒーをブラックで二杯飲んだらシャキッとしてきたので、そのままパソコンに向かって仕事を開始した。
気付けば、約六時間は集中していたことになる。
このように調子がいい日もあるのだが、毎日続くわけではないのでやれる時にやっておくしかない。
仕事を終え、二階の自室へ移動してこれを書いている。
今日はまだ時間に余裕があるので、読書もできそうな勢いだ。
さてさて今日は何を書こうか。
自室では音楽が聴けるので、ついつい音楽について触れたくなる。
しかしヴェルヴェットアンダーグラウンドやルーリードと言っても知っている人は一握りなのではないだろうか。
知っているけどあまり好きではないという人も多いはず。
こればっかりは好みの問題だからしょうがない。
だけど幾らロック好きな私とはいえ、この白紙にローリングストーンズの名前が載ることはないし、たぶんビートルズも無い。
頻繁に登場する可能性があるとしたら、ドアーズやニールヤングだ。
しかし散々聴いたので最近は聴いていない。
ジムニーの中ではよく流しているが、自室は誰にも邪魔されない空間なので私しか聴かないような曲を聴くのである。
昔、二年間ほど付き合った上司がいて、私にあらゆる音楽を教えてくれたが、彼はヴェルヴェットアンダーグラウンドは好きではなかった。
どちらかと云うとハードロックを多く教えてくれた。
私は個人的に村上龍氏のファンなのだが、彼の小説から様々な音楽を学んだと言っても過言ではない。
村上龍氏が良いと言っても聴かなかったのはキューバ音楽くらいだ。
音源を探すのが面倒臭かったし、幾らファンだとはいえ合わない部分もあるだろうと思ったからだ。
例の二年間付き合った上司とも、合う合わないの好みはあった。
例えば彼はブランキージェットシティだったのに対して、私はミッシェルガンエレファントだったりした。
彼がローリングストーンズで、私がドアーズみたいな。
だからといって喧嘩になったり嫌いになったりすることはなかった。
共通の趣味があったからだ。
それがストリートスライダーズだ。
二人で隣町の金沢市や富山市のライブハウスへハリーに会いに行ったものだ。
それで散々踊って、ジムニーをかっ飛ばして帰ってきて、私のアパートでベロベロになるまで酒を飲みながらスライダーズのCDを聴いた。
私にとって青春とはその二年間だったのではないかと思うほどだ。
当時三十歳前後、それでも青春だったと思う。
それより若かった頃、ドハマりした男もいたのだが、苦しいことの方が多かったので青春とは呼べない気がする。
執筆をしながら、ふとそんなことを考えていた。
私にとって、一番の男って誰だったんだろうかと。
皮肉にも二年間付き合った上司とは不倫関係だった。
だけど毎日が輝いていた。
だからスライダーズを聴くと、未だに彼を思い出す。
とはいえ、仮に彼と結婚できたとしても上手く行かなかっただろう。
たぶん、不倫相手だったから良かったのかも知れない。
手に入らないものは永遠に美化される。
そう考えたら、私って単純に結婚などせずに恋をし続けていた方がいいのかも知れないと思えてきた。
きっと幸せな家庭が手に入らないから隣の芝生は青く見える。
だけど、結婚なんてものには向いていないんだと考えれば、ちょっと楽になれるかも知れない。
どうやら私は恋愛運や愛情運はあっても「家庭運」はないらしい。
だから蓮の花のように、家庭を泥水として栄養素に変え養分を吸い取るだけ吸い取っていつかパッと咲くのである。
それが私の人生。
咲いた後は、一番愛おしいと思う人と格別に美味い酒を飲む。
そして、これからのことなど語ってみようか。