nakanakadekinai's diary

単なる日記でもなければ、単なるエッセイでもない

とにかくオツカレ!!!

さすが、私!!!

よく頑張った。

二日目にして頭の中を見事にリセットして、母さんを「母さん」と受け入れて接することができた。

北千住で待ち合わせをして、上野の美術館のゴッホ展へ行って、上のレストランでカルボナーラを食べて、二人で沢山買い物をした。

そして、旦那と北千住で待ち合わせをして、ポツンと灯りが点いていた居酒屋へ入って三人でビールや泡盛を飲んで帰ってきた。

 

私としては母さんに母さんらしいことをさせてあげたかった。

本来なら、私がご馳走しなければならないのかも知れないが、ゴッホ展の帰りのカルボナーラをご馳走になり、北千住のルミネでジャケットを買ってもらった。

 

「あ~スッキリした!何か買ってあげたかったのよ!買えて良かった!」

 

母さんは満足気だった。

 

 

もしかしたら旦那がいて緊張していたのかも知れない。

初日に感じた母さんの冷たさは、あまり感じなかった。

北千住で待ち合わせして、一目会った瞬間、昨日と空気が違うことがわかった。

やはり私の勘違いだったのだろうか。

ただ、お互いにわだかまりを解決するような核心には触れなかった。

弟の話をしなければならないのに、亡くなった爺ちゃんの話ばかりしていた。

ちょっと弟の話を振っても、どうやら逃げてしまうようだった。

ゴッホ展を見てその話をしたり、買い物をしたりしているうちに、あれよあれよと時は過ぎた。

気付いたらもう旦那が合流していた。

本当はもっと大事な話があるのにな~、と思いながらもできなかった。

それでもだ。

昨日感じることができなかった、懐かしさや面影がなんとなく思い出されて、何より私に対して気を遣っているのがわかった。

母さんは母さんなりに精一杯なのだなと思うと可哀想になって、核心に迫った話などするのはためらわれた。

今回は久々に会うんだし、とにかく楽しませて帰らせてあげようという想いが前面に出た。

一言で言えば、とても楽しい時間を過ごすことができた。

 

 

考えてみれば、昔はあんなに憎かった母さん。

だけど両親の有難みとか、わかる歳になったということなのだろうなと思った。

あと何度、こうして一緒に酒を飲んだり美味しいものを食べたりできるだろうか。

今はまだ元気ハツラツとしている母さん。

どうやら健康にも気を遣っているようだ。

夜七時半には寝て、朝は四時に起きて散歩をしているらしい。

私の方が体力が無くて、母さんに着いて歩くのがいっぱいいっぱいだった。

 

 

私が母さんに話したかったことは弟のこと。

サラッと聞いてみたら、弟は私のことはあまり眼中には無いということ。

俺はずっと親孝行してきたのに、姉ちゃんは突然現れて今更何?みたいな風に思っているようだ。

だから、両親のどちらかが亡くなるまで会うことはないかも知れない。

果たしてそのままでいいのだろうか。

私は良いとは思わない。

東京都埼玉県は隣で、こんなに近くに住んでいるのに。

兄弟は他人の始まりと云うが、こんなものなのかなぁ~。

まぁ、焦らず母さんとの和解が第一歩だったから、これで良いのだ。

 

 

からしたら、言いたいことは山ほどあるのだが、傷付けるようなことは言わず全ては水に流すと覚悟を決めたのだから、言わない。

とはいえ、言わなければならないことは伝えなければならない。

わかり易く言えば、家族へ対する愛の度量だ。

弟に対してもそうなのだが、その話はできなかった。

母さんの老後の話もできなかった。

だけどこの私、どうやら旦那と母さんを仲良くさせることには成功したらしい。

もうね、それだけでも偉い!!!

良かった!!!

心配の種が一つ減っただけでも、安堵していいのではないだろうか。

気付いた時には、きつすぎた母さんの目力も、穏やかになっていた。

たまたま旦那と合流した北千住の店がいい店だったので、三人ともなんだかハッピーになって終わった。

やはり、感想としては安堵。

皆がホッとしたような気がしてならない。

自分で自分に言うならこれだ。

オツカレ!!!