また時間が無い。
何故なら旦那が帰ってくるまでの間、朝からひたすら戴いた原稿の校正をしていたからだ。
結局こうして白紙に向かうのは夜になってしまう。
トリスに酔ってしまう前に、さっさと書いてしまおう。
最近明るくなったと言われる。
はて、なんでだろうか?
単純にパン屋のバイトを辞めたからではないだろうか?
いやいや、私は五歳くらいまではめちゃくちゃ元気ハツラツ、天真爛漫だったのだ。
ところが、弟が生まれてから人々の関心は弟へ移った。
きっとそれが寂しくてずっと拗ねていたのかも知れない。
かといって、私にとって弟は死ぬほど可愛い存在だった。
五歳も離れているから尚のこと。
溺愛していた。
本来私が持っている正義感を振りかざし、弟を薄汚い世の中から守りたい一心だった。
ところがそれは裏目に出るばかり。
「姉ちゃんのせいで、俺はイジメられるんだよ!」
おやおや、母さんまでこうだ。
「蓮を産んだせいで、私は不幸になったのよ!!!」
自分の存在価値がどんどんわからなくなった。
己の存在を責め続けた結果、私は十六歳という若さで実家を出た。
それから国内を転々と彷徨ったが、居場所は見つからなかった。
居場所ってどうやったら見つかるものなのか、検討も付かなかった。
引っ越し貧乏になってしまうほど、各地を転々とした。
しかし、自分の居場所とは「住む場所」ではないとわかったのがここ最近だから笑える。
居場所とは「魂」の問題なのだ。
つまり、自分のルーツを愛さなければ永遠に居場所には辿り着けないのだと気付いたのだ。
ルーツとは、先祖、故郷、国、家族だ。
先月、疎遠だった母さんと十年振りに会えたことが、良いターニングポイントになった。
それ以来、細かい悩みが吹っ飛んだ。
誰からも愛されていなくとも、母さんからの愛は感じることができたからだろうな。
私から見るに、母さんは自分の罪深さを知っている。
口にはしないが、懺悔の気持ちを持っている。
私のせいで不幸になったと叫び続けたことを忘れちゃいないのさ。
でも今更そこに触れるのは、母さんは怖いのだろう。
私としては、もうとっくに水に流した。
つまり、神様と私は仲直りしたのだ。
母さんもまた、神様と仲直りをした。
だから、人々に明るい印象を与えるのだろう。
はて、本当にそれだけだろうか?
私は今、霧の中にいると思っている。
本来のエネルギーを十パーセントくらいしか発揮できていないからだ。
ずっと薄暗い中でくすぶっている感じ。
その割には地道に少しずつ拓けているような気もする。
しかし、本来の蓮さんってこんなものではない。
本当は信じられない程のパワーと可能性を秘めている。
ぶっちゃけ、もっともっと活躍できるということだ。
今が一番底辺だと考えている。
ということは、これから上がるのみ。
八年後くらいには目的を達成しているかも知れない。
その時私は四十代後半。
もう少しで五十代に突入するというところだ。
その頃には道が拓けていると思う。
今はしんどい部分が多々あるけど、もうひと踏ん張り。
あと二年で運命は変わる。
えぇ、断言しますとも!
あと二年の辛抱だ。
そして目指すは八年後だ。
根拠?
ある、ある!
仮に無くても大体の目安で目標を定めるのさ。
四十年間暗闇で生きていたと思えば、灯りの下で生きられるのも数十年間あるに違いない。
そう、私は楽観的なのである。
大事なことは、今が底だと思うこと。
今が一番だと思うから落ちるのが怖いのさ。
そう考えたら、私はここから落ちようもない。
なんて気楽なんだ!!!
これからを楽しみに、霧の中でニタニタしていればいい。
ポジティブに考えると云うのはこういうこと。
霧はやがて消え、晴れ間が顔を出し、重たいリュックを下ろして軽快に歩き出す日が来る。
てか、自分で書いていて元気になってきた!!!
分析ってこういうことなんだよな。