nakanakadekinai's diary

単なる日記でもなければ、単なるエッセイでもない

私って危険人物

雨の中、無事に引越しを終えた。

冷たい雨が降り止まずに寒かったがとりあえず私の荷物は全て出した。

自分では荷物が少ないと思っていたが、押し入れの中は大量の服でいっぱいになった。

一階なので、荷物はベランダからスムーズに入れることができた。

それでも予想を上回る量で、荷物の出し入れだけで四時間はかかった。

執行社長にお会いする用事があったので、荷物を入れたらすぐにアパートを出て半蔵門駅に向かった。

電車の中で母さんからメールが届いた。

 

「元気ですか?眼科は?」

「元気です。眼科は来月です」

 

虫の知らせかも知れない。

だが、引越しのことは言わなかった。

落ち着くまで言わないつもりである。

それにしても勘が鋭いなぁ。

どうなったか、心配しているのだろう。

万が一旦那からウチの親に電話が入ることも想定して、あらかじめ言っておいた方が良かったかも知れない。

まぁ、出てしまったものは仕方あるまい。

私が突如姿を消すのは今に始まったことではない。

この日の朝、私は初めて旦那の見送りをしなかった。

そしたらぶち切れて会社へ行った。

普段なら到着メールが来るのだが、それも来なかった。

流れとして、別れ易くなったわけだ。

神様の後押しを感じることができた。

 

 

執行社長には私の離婚について相談させて頂いた。

 

「アナタは好き勝手生きてこそ光る人であって、最も結婚が似合わないよ!」

 

確かにそうだ。

自分には似合わない結婚なんてするから、低迷していたのかも知れない。

私は好き勝手生きてこそなんぼ、執行社長の仰る通りだ。

また、わかって欲しい気持ちも強すぎるとのことだ。

うわぁ、仰る通り!

私、理解者探すのやめた方が良さそうだ。

この辺の考え方、根本的に見直した方がいいかも知れない。

情に流されて自分から不幸を引き寄せているとも仰っていた。

つまり私の欠点は情に脆いところにある。

そんな私がよく決断したと思わないか?

だけど肝心な旦那との話し合いが成立しなかった。

 

「もう帰らないから離婚届にサインして欲しい」とはLINEを送ったが多少の遣り取り以外応じてはくれなかった。

とはいえ、落胆している様子がLINEから伝わった。

私の荷物とジムニーが丸ごとないのだから。

ましてや、私が本気であることに、今まで気付かなかったのだろう。

でも私は感傷に浸っている暇などない。

気持ちは十分伝わった。

ただ私はこれからの仕事のことを考えるのみだ。

家を出て離婚を決意するということは、そういうことだ。

心を鬼にして前だけを見て、進まなければならない。

前にも書いたように、私は情に脆いゆえ、自分から不幸を呼び寄せていたのだと。

もうそんな人生からは卒業し、もっと自分が持っている魂を大切にしなければならないと思った。

それは、誰に何を言われどう思われようとも好き勝手生きるということ。

好き勝手生きるとは、他人には迷惑を掛けないことだ。

無論、私が好き勝手生きて困る人はどこにもいない。

まずは、好き勝手生きるために、私は新境地を手に入れた。

もう二度と戻ることはない、相当な覚悟を決めてきた。

とにもかくにも、私にはこうすることしかできなかった。

でも、いざ新居地に辿り着いてみて、これで良かったんだと思っている。

いずれ旦那の良いところだけ思い出すようになるだろう。

そうして思い出は美化されて行くのだ。

しまいにはいつか自分を正当化する日も訪れるのだろう。

それでもいいや。

私自身はもう前しか見ていない。

まだ手続きが終わっていないけれども、終わったな。

私が三歩も四歩も前進しすぎてしまい、それに旦那は着いてこられなかったのさ。

私をナメていたのもあるんだろうな。

どうせ、出て行けないとね。

でも、出てやった。

私って良くも悪くもこういう危険人物。

だから、踏み台になってもいいって男以外受け付けていないのさ。