徹夜明け、結局眠れなかった。
お陰で頭が上手く回っていない。
ただ、気持ちは元気なので書けるはずだ。
午前中、無事に小説『ロックンローラー』が我が家に届いた。
実際に手に取った本は、実に良い仕上がりである。
見惚れてしまうくらいだ。
発売日が待ち遠しい。
あぁ、それにしても眠たい。
緑のたぬきを食べ終わったところ。
腹も満たされ、睡魔が益々襲ってくる。
でも書かねばならぬという使命感に駆られ、意地で起きている。
これだけ眠たいと、ほとんど頭が回らない。
ということは、普段は割と頭を使って文章を書いているということになる。
やっぱり睡眠は取らなきゃダメだなとつくづく感じる。
本当に書くのがしんんどいのだが、このしんどさ、読む方には伝わっているのだろうか?
小説『ロックンローラー』を書くのは本当にしんどかった。
しかし、年月をかけたので、物凄くいい作品に仕上がった。
発売日の発表と同時に、私の元へは問い合わせが届いている。
あぁ、ずっと見守っていてくれたんだな。
私って一人じゃないんだな、という温かい気持ちになることができる。
執筆している時はあんなに先行き不透明だったのに、やっとゴールが見えてきた。
ゴールとは、読者の手に渡り、私のものではなくなった瞬間を指す。
もうすぐその瞬間がやってくると考えるとゾッとするが。
そうそう、来週は札幌から父さんが会いに来る。
北千住の寿司屋へ行って、軽く飲む予定だ。
すっかり最近苦手になってしまった日本酒でも飲みたいなと思っている。
北千住には、リーズナブルな寿司屋が多い。
札幌に比べたらネタは劣るだろうが、貴重なひと時を楽しんでもらいたい。
今週末は天気が悪かった分、来週末は晴れることを祈る。
父さんは、北海道出身で、高校を卒業してからずっと開発局で勤めていた。
定年後、人材派遣会社の雇われ代表などをしているが、実に人生を楽しんでいるように見える。
そんな父さんが私の超不安定な仕事を理解するはずもなく、最初は猛反対していた。
母さんぐらいになると、私の生活が安定しないことを嘆き、泣いていたほどだ。
しかし、今となったら一人前の物書きになれるようにと、応援してくれている。
というか、私には他のことはできないということがわかったのかな?
昔は、父さんのことも母さんのことも、あまり好きではなかった。
しかし今では応援団の一人でもある。
尤も、健康面について非常に心配してくれている。
両親は、私の心配が全く要らないくらい健康で、ありがたいのだが。
電車の中で座席を譲ってくれる母さんには思わず笑ってしまう。
普通逆だろ!って。
いいからアンタ座んなさい、みたいなね。
父さんもとてもじゃないが七十歳とは思えない。
でもさ、いなくなったらめちゃくちゃ寂しいよな、とは思う。
私の場合は空白の期間が長かったから、両親の存在ってとても儚いものである。
いずれ別れはやってくる。
そう考えると、無性に寂しさを感じる。
それと同時に、私には親ほど年上の友達もいるので、いつか来るであろうお別れの日のことを考えると辛くなる。
せめてその日までには、ある程度身を固めておきたいものだが、私のことだからどうなることやら。
実は父さんに会うのは約二年振りだ。
母さんと会う時とは、また違った意味で楽しみではある。
因みに、父さんと母さんが一緒に来ることはない。
もう何年もの間、家庭内別居を続けているそうだ。
『破壊から再生へ』は両親に渡したが、読んでいないそうだ。
『ロックンローラー』はもしかしたら渡さないかも知れない。
それはなぜなのか、読んだものにしかわからないかも知れない。
その訳については、突き止めてくれ。
きっと読んでくれれば納得してくれるはずだ。
間違いない!