朝だ。
倒れるように寝ていた。
同士と新橋で飲んでいて、まさかの二日酔い。
何十時間振りに煙草を吸ったら、気持ち悪くなってきた。
胃がキリキリしているが、慌てて飛び起きてこれを書いている。
このような二日酔いに襲われたのは何年振りだろうか。
楽しかったので、ついつい飲み過ぎたようだ。
ところが記憶はしっかりしている。
何を話したのか覚えている。
不思議なものだ。
新橋という街は、私のためにあるような街だった。
自宅が新橋から遠くて良かった。
近かったら、通ってしまっていただろう。
路地裏には、私好みの赤ちょうちんが並んでいた。
活気もあった。
アルコールがなかなか抜けない。
体温が下がらない。
それにしても、いい時間を過ごしたなぁ。
私の作品『ロックンローラー』を自ら最高傑作などと言わない方が良いというアドバイスを頂戴した。
確かにそうだなと思った。
自己アピールは難しい。
一体何と言えば、この作品の良さは伝わるのだろうか。
帰宅したら、イラストレーターの女性から手紙が届いていた。
二日酔いの割には、内容をしっかりと覚えている。
何度も何度も読み返すことだろう。
そういう意味でも私にとって、特別な一日だった。
今日はこれから午前中勉強会がある。
だからもう少し寝ていたい。
パソコンを離れて、布団に戻ろうか。
温度計は二十三度を指している。
朝なのに、気温が高い。
二時間くらい仮眠したいのだが、寝られるだろうか。
あぁ、アルコール、抜けてくれないかなぁ。
いっそのことこのまま起きていようかな。