nakanakadekinai's diary

単なる日記でもなければ、単なるエッセイでもない

自分を棚に上げて

私は仕事柄、多くの方とコミュニケーションを取っている。

まさか読者の方全員と遣り取りしているわけではない。

しかし、飲みに行くこともあるし、電話で話すこともある。

それなのに、以前、とある男性から訊かれたことに対してこう答えた。

 

「蓮さんは、どこからどこまでが浮気?」

 

ちょっと考えてから、

 

「ん~、女の写真を見てにやけているだけで浮気」

 

私っていう女は、私以外の人に興味関心を持っている男については眼中にないのだ。

私のことだけ見てくれている人に好意を寄せるタイプ。

ところが自分で言っておきながら、棚に上げているよな~と思った。

だって、自分は男女問わず多くの人との交流を持ちながら、それを相手には許さないだなんて。

私って何様のつもりだろうかと考えた。

 

 

以前、こんなことがあった。

敢えて元旦那とは言わないが、好意を寄せてくれていると思い込んでいた男性がインスタグラムで可愛い女性アナウンサーをフォローしているのを見て、絶大なるショックを受けた。

あ、この人の心の中にいるのは私だけじゃないんだと知ったからだ。

それからというもの、一体全体何を考えているのかまるでわからず、彼のことが見えなくなってしまった。

私の精神の崩壊はそこから始まった。

今まで信じていたものは崩れ落ち、平常心ではいられなくなった。

その時頭をよぎったのは「離婚」の文字。

私はいくら仕事の話とはいえ、毎晩のように彼の前で他の男性と電話していた。

自分のことを棚に上げ、私は彼の元を去る決意を固めた。

きっかけは、女性アナウンサーだった。

気が狂いそうな嫉妬心と、私だけのものであって欲しかったという独占欲。

私はあくまでも皆の蓮さんなのである。

だが、相手は私だけのものである。

これに耐えられる男としか関係は成立しない。

よほど心が広く、皆の蓮さんを包み込める人でない限り、私は近づかない。

 

 

そんな私は日中とある男性とテレビ電話をしていた。

今後、私の著書を広めてくれるとのことで、協力してくださるという話だ。

なんて心強いのだろう、そう思って親し気に話をしていた。

ここ最近、男性から褒められることが滅多にないので、気分が良く、ビールやら電気ブランを飲んでいた。

酔って脱いだりしないが、ふと思ったことがある。

仮にも彼氏と名の付く人がいたとして、その彼が知らない女とテレビ電話をしていたら私は別れを選択するだろうなと。

おいおい、どこまで自分を棚に上げているんだか。

世の中には、私は許されるけど、相手は許されないということが往々にしてある。

私はやっていいことでも、相手はダメなのである。

万が一、私が離婚しなかったとしても元旦那にはして欲しくないことも沢山ある。

離婚した今でも、別れて半年も経っていないのに女がいたらショックを受けるだろう。

しかし、私は自由でいいのである。

 

 

我が儘なようだが、誰にでも似たようなところはあるのではないだろうか。

私は良くても相手はダメ。

だから私は堂々とチバユウスケやハリーのハッシュタグをフォローしているけれども、私の彼氏になる人は、そういうことすら許されないのである。

私のことだけ見ていて欲しいと思うのって、私だけ?

私は男性とテレビ電話をするけれども、相手にそれを許さないのも私だけ?

全く、私って何様?

これだけは言っておくが、全ては自信のなさの表れなのだ。

自信があったら、きっと相手にも寛大になれるはず。

とはいえ、ドストレートに褒めてくれたりする人とは話をしていて気分がいいわけで。

嫉妬するなら、もっと私のことを褒めてくれればいいのだ。

こういう我が儘ばかり言っていると、本当にいつか刺されるかも知れない。

もしくは、私みたいなヤツこそ生き延びるかも知れないが。