nakanakadekinai's diary

単なる日記でもなければ、単なるエッセイでもない

自制心

自宅でオフスプリングを久々に聴いて、少々テンションが上がった。

レモンサワーしかないのでそれをチビチビ飲んでいたのだが、超絶に眠たくなったのでアクエリアスに切り替えた。

煙草を吸い過ぎたのか、レモンサワーを飲み過ぎたのかわからないが、喉が渇きすぎた。

酒の後のアクエリアスは身体に優しい気がする。

体内に染み渡るようだ。

 

 

ところで、最近金をほとんど使わなくなった。

ビールも止めてしまった。

吐いて以来安酒ワインもトラウマになって買わなくなった。

そもそも、皆様がお支払いしてくださった本のお金をむやみに使えなくなったのだ。

一人で飲みに行くこともなくなった。

勿論自制しているのもあるが、どこか満たされているのかも知れない。

また、一人暮らしに慣れてしまったというのもある。

ここに引っ越してきたばかりの頃は、もしかしたら寂しかったのかも知れない。

週の三日は飲みに出歩いていたような気がする。

そして、また金を使ってしまったと後悔するのである。

店を出た後は、かえって寂しい気持ちになり、メソメソしながら自宅までトボトボと歩いて帰っていた記憶がある。

家飲みの酒や外食を控え、あまり金を使わないことで、なぜか精神の安定に繋がっていることに気づいてしまった。

やはりそれは自分をコントロールできている自信から来るものなのではないだろうか。

最近では、すっかり酒が抜けた状態で眠ることが多くなった。

お陰様で、朝の目覚め方が違う。

だから尚のこと、自分を褒めてあげたくなるのである。

 

 

とはいえ、大好きなビールを飲んでいない私は、やはり私らしくないようにも思う。

来週は、上野で出版記念と増刷祝いが待っている。

久々のビールを堪能してこようと思っている。

キンキンに冷えた瓶ビールを期待している。

北千住に次いで、上野は私の出没地帯でもある。

昼間からやっている店が立ち並ぶので、度々上野に訪れる。

祝杯以外に、打ち合わせも入っているが、それも上野である。

良き時間を過ごせたら幸いである。

念願のホルモンでも食べてきたいと思っている。

 

 

話を元に戻そう。

最近私が一人飲み歩きをせずに済んでいるのは、『ロックンローラー』が多くの人に受け入れられた影響もデカい。

今までの私はどちらかといえば、自分に自信がなかった。

しかし、発売後の私は、自己肯定し、自己信頼できたからこそ自分に優しくなったような気がする。

震えるほど寂しく心細かったし、途方に暮れていた。

ところが、一筋の光に自分の道が照らされるようになった。

これは紛れもなく、皆のお陰である。

かといって、どうやら食欲まで抑えることはできないようだ。

離婚直後からは確実に肥えた。

作るのが面倒だからと、炭水化物ばかり食べている。

マジでこのままではヤバいので食事も気をつけた方がいいのかも知れないが、腹は減るわけだ。

 

 

金を使わなくなったのは実に良いことである。

だからこそ増刷する決断を下せたのかも知れない。

人間の欲望は良い方向に働けば良いのだが、悪魔にもなり得る。

自制心というものは、必要なものなのかも知れない。

欲望についてのメカニズムは『ロックンローラー』に書いた。

結局欲望から人間を救うのは何かと考えてみた。

それは自制から生まれる自信。

自分を腹の底から信頼している者は、欲望や快楽などに飲まれてしまうことなどない。

私は快楽主義の一面もあるが、堅実な一面も持っている。

だからこそ、僅かな貯えの中から増刷できたのである。

これからイベントや打ち合わせ、飲み会など多々あるが、普段の生活は質素にし、自己信頼を深めて行きたいと思う。

あんなに大好きだったっビールが我慢できるようになるだなんて、一皮剝けた想いである。

全ては、皆が支払ってくれたお金であるという自覚がそうさせているのだと思っている。

目に見えない一体感と精神的な支えとは、こういうことを言うのではないだろうか。