橋岡蓮 ’s diary

単なる日記でもなければ、単なるエッセイでもない

受かればの話だが

無性に腹が減って、仕方がないから茹で卵を作っている。

さっき蕎麦を食べたはずなのにな。

どうやら足りなかったようだ。

なんやかんやしながら、求人情報を見ていた。

今年の夏は、ちょっくら稼ごうかなと思っていたからだ。

すると私の目に飛び込んできた求人はこれだ。

 

「ドリンクの配布とご案内」

 

マジか!!!

接客業が好きな私にとってはピッタリじゃないかと思ったのだ。

駅前とか、テナント内でジュースなどを配って新商品のご案内をする仕事だろ?

炎天下はきついが、楽しそうじゃん!というのが私の短絡的なところ。

時給も悪くはなく、交通費は全額支給だそうだ。

年齢的にアウトかも知れないが、その辺の若い子よりは愛想を振りまける自信はある。

やってみてキツかったら辞めればいい話。

週三からオッケーとのことなので、どうか受かりますようにと願っているところだ。

こう見えて、私は労働の美学を知っている。

バイト代でビールを飲んでも誰にも文句は言われないだろう。

確かに炎天下での八時間労働はシンドイかも知れない。

拘束時間が十時~十九時。

休憩一時間。

現場は遠いこともあるそうだ。

埼玉県から千葉県の現場へ行かなければならないこともあるのだと。

時間を調べると、最短で一時間九分、通常で約一時間半とのこと。

スマホをいじっていれば、あっという間に着くのかもとは思うのだが、通勤時間で疲れてしまうとはよく聴く話。

しかし、やってみるだけ価値はあるのではないかと思う。

ま、この歳で受かればの話だけど。

 

 

さてさて茹で卵を三つ、胃の中に放り込んだ。

身体に良くないとわかっているものの、真夜中に炭水化物を摂るよりはマシだろうと思ったのだ。

結論から話すと、全然腹いっぱいにならない。

珍しく我が家には酒がない。

正確に言うならば、全部飲んでしまったのだ。

それなのに全然酔っていない。

これから買いに行くのはあまりにも億劫だ。

浅川マキでも聴きながら、音楽に酔って、とっとと寝よう。

 

 

そもそもバイトでもするかなと思ったのは、自分の仕事が落ち着いてきた証拠でもある。

もっと分かり易く言えば、時間に余裕ができたのだ。

勿論週末など、仕事なんてせずに遊んでいたい。

覚悟なんて大袈裟なものではないが、なんとなくである。

農作業もいいのだが、東京の高時給も悪くない。

しかも、ドリンク配布という面白そうな仕事ときたら応募しない理由はない。

ま、この歳で受かればの話だけど。

 

 

いわゆるティッシュ配りとかチラシ配りとか店頭販売みたいなことに憧れていたというのもある。

しかし四十代に入ってから世の中がコロナの問題で変わってしまったのもありもういいやと思っていた。

ところが夏を目の前にして、何なのこのタイミング。

ま、この歳で受かればの話だけど。

 

 

私という女は、座職もできないような女である。

クリエイティブな仕事は好きなのだが、細かい作業をきっちりやることができない。

たぶんこればっかりは、生まれつきのような気がする。

どの会社に入っても事務作業などが極めて苦手だった。

だから事務作業の求人があっても、積極的にはなれなかった。

そんな私に飛び込んできたのが、ドリンク配布の仕事だ。

これならできる!そう思った。

何度も言うようだが、受かればの話だが。

とはいうものの、電話面接は済んでいる。

年齢で落とされるようなら、最初から言えよって話。

募集がかなり多いとのことだから、若い子が優先されるのは仕方のないことなのだけどね。

何が言いたいかって、歳だから歳だからと諦めるのも良くないってこと。

昔は三十歳過ぎて独身だったら出遅れたようなことを言われていた。

ところが四十二歳にして離婚したら、十歳若返った気分である。

もっと言うならば、自由を手にした私は傍から見れば不自由な生活を送っているように見えるかも知れないが無敵ということだ。