予定が大幅に狂って夜まで時間ができた。
二十一時から仕事になったので、その前にビールを飲みながらこれを書いてしまうことにした。
ビールは水分補給にならないとはわかっているのだが、我が家の冷蔵庫の中には酒しか入っていない。
時間ができたので何気なくパソコンに向かっていたら、また過去の日記を開いてしまった。
「長編小説を書くことは無理だと思う」
そう書いてあった。
でも『ロックンローラー』という長編小説を書いたじゃないか。
つまり一年、二年と継続していれば力になるということだ。
長編小説はどうして書けないと思い込んでいたのだろうか。
単純にハードルが高いからだと思う。
しかし、今では生意気に、その作品で新人賞を取ろうとしている。
何気なく毎日過ごしているが、少しずつ成長しているのかな?
それとも一歩一歩運命とやらに近づいているのかな?
だとしたら、新人賞も夢ではない。
いつか私の過去作も脚光を浴びるようになるかも知れない。
そう思って数冊の在庫と原稿だけは残してある。
いつかプレミア商品にしてやる。
そうだそうだ、夏は強気なくらいでいいのだ。
それにしても暑いんで、あまり小難しいことも書きたくない。
神っていうのは出会いも別れも残酷なんだなってこと。
出会うのは簡単なのだが、別れにはそれなりの痛みを伴う。
ただこれだけは書いておきたい。
自分が信じていることを信じるしかないかな。
それこそ直観が物を言う。
私の直観如きは、外れることも往々にしてある。
しかし、今までの人生経験を踏まえて、何か変だなと思っていたことはやっぱり変だったということの方が多い。
冷静で客観的に見ている人からしたら、何で蓮さんは気づかないのだろうということも多々。
だけど土壇場になって、やっぱり私の中のはてなマークは正しかったんだと気づく。
あの日あの時の直観に狂いはなかったのだなと思う。
先にも書いたが、自分が信じていることを信じるしかない。
だってこの世に正解はないのだから。
あの人にとってはすこぶるいい人でも、私にとっては違う場合もある。
あの人にとっては素晴らしい環境でも、私にとっては違う場合もある。
あの人にとっては頼もしい存在でも、私にとってはそうじゃない場合もある。
ただそれだけの話だ。
神っていうのは出会いも別れも残酷である。
いとも簡単に出会わせておいて、残酷な別れを突き付ける。
ハッキリ言って、母さんとの旅行から帰ってきて、私はメンタルの調子があまり良くない。
というのも、何もかもに疲れてしまったのかも知れない。
あんなに人間を疑うことが苦手だった私が、自分の自信さえも持って行かれた。
しかし、腹が立つということはそれだけ私の中にハングリー精神が残っているということ。
「もっと賢い子だと思っていた。。。」
は?私のことをバカだと言っているのと同じじゃん。
そこでイラっとした自分が本物だと思った。
私のことを何も知らないクセに、私のこと何もわかっていないクセに。
それから妙に歯車が狂った。
あらゆることの謎が解けたように思えた。
善人は誰で、そうじゃない人は誰か。
気づいたら、片手に余るほどしか残っていなかったんだよね。
友達が。
それでもいいやと思えた自分に安堵したのは、結局、最初から答え出ていたじゃんみたいな。
たまには顔を見たい人は大勢いるけれど、きっと彼ら彼女らの中では私は友達なんだろうかと考える。
とあるミュージシャンは歌う。
「顔も見たくないわ」
そうそう、顔も見たくないんだけど、たまには見てもいいかなみたいな。
暑いんだし、寛大になろうぜ!
どいつもこいつもイラつくぜって思っていたけど、そんなことはない。
どいつもこいつも愛おしいぜ、ってことで締め括る。
寝る前に腹が減ってとろろ蕎麦を食べてしまった。
やれやれ、脂肪肝と言われたのに。