午前中役所と病院へ行って、整骨院へ向かう途中だった。
とにかく暑くて、クーラーの効いた室内でサッパリしたものが食べたくなった。
寿司でしょ、寿司しかない!
だけどこれから整骨院だしなぁ~。
草加駅から谷塚駅まで来たのだが、携帯電話で検索を始めてしまった。
『谷塚 寿司屋』
くら寿司を入れて三軒しかヒットしなかった。
私の探検欲と暑さに負けて、整骨院の予約をキャンセルした。
行くしかない!
入ったことのない寿司屋の扉をガラッと開けた。
お!ランチがやっているじゃないか!
良かった!
私は手前のカウンターに座り、取り敢えず生ビールとランチをオーダーした。
どうやらご夫婦でやっている店らしい。
仕事でホタテとサーモンを売っているから食べたかったけど、高く付くだろうからランチに委ねることにした。
一人前千円。
それで美味い寿司が食べられるなら安いものだと思った。
十分もしないで出てきたランチを見て私はたまげた。
あれ?シャリがでかくない?
どれどれ、食べてみるか。
ん?ビミョ~!
あのね、寿司ってものは満腹になってはダメなのだよ。
こんなにシャリがデカければ、他のものが食べれないじゃないの。
しかもネタの不味いことよ。
私は考えたのさ。
整骨院でマッサージより、知らない寿司屋でめちゃくちゃ美味い寿司を食べる方が圧倒的にリフレッシュに繋がるとね。
まぁ、もう二度と暖簾を潜ることはないが、どうしても美味い寿司が食べたいので、機会があれば丸井に行ってみようと思っている。
丸井の中に入っている寿司屋なら間違いないでしょうに。
結局リフレッシュできなかったので、スーパーで濃いめの角ハイボールを買ってきた。
二時間近く昼寝をした。
寝ようと思ったのではなく、寿司屋での生ビールたった一杯の酔いが回って眠たくなってしまったのだ。
昼寝をしたにもかかわらず、やはり濃いめの角ハイボールを飲み干したら眠たくなってきた。
休んでも休んでも眠たかったりするのは、やはり疲れているからだろう。
QPコーワゴールドは良くないから止めろと医師から言われ、角ハイボールの後はぶどう酢を飲んでいる。
確かにQPコーワゴールドは疲れは取れるのだが、興奮剤が入っているようで精神面には良くないようだ。
もうね、生きて生き抜いてくたばるまで生きるしかないのかも知れない。
ポジティブという言葉はピンと来ないが、私は前向きなのだろう。
たまに絶望する。
しかし、たまに生きるってことは捨てたもんじゃないとも思う。
なんでだろうね。
自分で自分のことを無敵だと思えた時、もうちょっと生きてやってもいいかななどと思えるのである。
じゃあどんな時そう思えるのかと訊かれても即答できない。
ただこれだけは言える。
美しいものを見た時だ。
それは勿論景色だったり人間の心だったり芸術だったりする。
もしくは言葉だったりする。
優しさに満ちた私を励ますような言葉。
そういったものに出会えた時、今まで色んなことに体当たりしながら突き進んできて良かったと思える。
だからといって、私はたまに何も信じられなくなったりする。
人々のことも、自分さえもだ。
でもね、生きて生き抜いて生き切ることにした。
長生きしたいなどと思っちゃいないが、美しい景色と達成感はイコールなのだ。
努力した者にしか見られないものがある。
努力した者にしか出会えないものがある。