nakanakadekinai's diary

単なる日記でもなければ、単なるエッセイでもない

付きまとう不安

こないだの休みの日、八時間爆睡できたのはいいが、古傷の肋骨が痛み出して首まで痛くて参った。

疲労から来るのか、単なる寝過ぎか。

もうガタガタのまま会社へ行き、泣きたくなる気持ちで業務を終えた。

だが、あと一日乗り越えたら休暇が待っている。

私にとっては未知なる世界。

三月頑張れば給料を上げてくれると言われた。

流れに身を任せるつもりだが、この生活がまだまだ続くのもこれまた泣きたくなる思いだ。

まぁ、今から考えても仕方ない。

九州へ行き、とにかく心と身体を休め、それからだ。

 

 

ところで全然関係ない話だが、私はゼロか百の人間だ。

嫌になったらとことん嫌で、不思議なことに恨むことはないものの、視界に入るのも嫌だ。

この性格が災いなのか知らないが、同時に何人もの人を失ったりすることがある。

それはそれで寂しい気もするが、間を取って『五十』みたいなことはできない。

黒か白かはっきりしないと気が済まない。

この性格も、これはこれで結構面倒なものである。

仕事に追われていると特に、誰とも会うことができない。

すると、誰が味方なのかさえ、どんどんわからなくなる。

普段から連絡を取っている間柄ならともかく、社会の中でこうやって孤立していくのかと思ってしまう。

かといって、自分から誰かに連絡することもない。

会社の人は会社の人でしかない。

あぁ、忙しくしているうちは誤魔化されるが、立ち止まるのが怖いかも。

そのくせ、疲れてどうしようもないのだ。

こうして文章みたいなものを書くことだけが救いのようだ。

 

 

給料を上げてくれると言ってくれた上司は、私のことをべた褒めしていた。

それは数字しか見ていないことの象徴である。

この世界では全てが数字で評価される。

人間性や努力量なんてどうだっていい世界。

どちらかといえば、私は本来ならそんな世界に弱いはずだ。

だけど、ロボットのように数字を上げることだけに集中している。

数字が上がった時のみ己を評価できる。

数字が上がらなかったら、自分を肯定できない。

都会で生きるとはこういうことなのかも知れない。

代わりはいくらでもいて、コマのように扱われることに慣れなくてはならないのかも知れない。

街は、そんな私の慰めである。

ところがもはや飽き飽きしてしまった。

空腹を満たすためだけの街。

酒を飲んで帰るには自宅から遠すぎる。

酔わない程度なら飲まない方がマシ。

疲労が増すだけの無駄金でしかない。

 

 

コンビニで角ハイボールを買うつもりだったのに、コンビニから消えていた。

店員さんに訊いたら売り切れだそうだ。

あぁ、電車に乗っても、家に帰っても、今月数字を上げられるかどうかばかり気になって、下手すると、九州でも仕事のことで頭がいっぱいだったりして。

こういうところが私は極めて不器用である。

オンオフの使い分けが下手なのだ。

誰かが、三月の成績のことは心配しないで楽しんでおいでと言ってくれたらいいのに。

一週間も休むのだからひんしゅくものでしかないのだろうが。

お土産など面倒だから、誰にも言わずに行くつもりだ。

帰ったら激務が待っているのだから、堂々と休めばいいのに。

 

 

結局、何の支度もしていない。

また当日になってバタバタと荷造りし、忘れ物などするのだろう。

旅行へ行くのも不安がつきまとうなんて、ちょっと予想外だった。

これが、正社員とは大きく違うところだろう。

あっちで浮かれてもいられないのか。

コンビニから駅まで歩いている時、夜空を見上げたら星が見えた。

九州の星空は綺麗だろうなと妄想した。

その時ふと思ったことがある。

私は性格上、こうでもしないと休むことはなかっただろうということだ。

何をしたいかではない、やるべきことがある。

それをきっちり片付ければ、納得して帰ってこれるだろう。