nakanakadekinai's diary

単なる日記でもなければ、単なるエッセイでもない

味方だと思っていた

寒かったのは私だけか?

玄関を開けた瞬間冷たい風が吹いていたので、一旦部屋に戻ってカーディガンを羽織って出掛けた。

何かしら都内まで出掛ける用事が多かったので、上野だと物凄く近く感じた。

あっという間に着いた。

打ち合わせはいつも通りの店で、ランチにカルボナーラを食べた。

十五時には解散し、私は一人、上野と浅草の間にある『浅草八区』というお店のオーナー@hanai920 ことハナさんを訪ねて行った。

勿論初対面なので、少々緊張していた。

投稿の雰囲気から怖いイメージを勝手に抱いていたのだが、実に親しみやすく、気さくで感じのいいオーナーだった。

店は、一言で言うならば大衆食堂である。

キーマカレーとか、鶏塩そぼろ丼とか、ご飯ものだけではなく居酒屋メニューも充実していた。

店に入るなり、チリ産の鮭をおつまみに出してくれた。

ノルウェー産がポピュラーなのだが、この店ではチリ産にこだわっているとのことだった。

カルボナーラで腹一杯だったのだが、やはりつまみが欲しくなり、パクチー冷奴と、鶏料理などをオーダーして、ビールとレモン酎ハイを飲んだ。

色んな話がしたかったが、忙しい時間帯に差し掛かった。

私も少々疲れていたので、長居はしなかった。

とはいえ、三時間くらいはお邪魔していたことになる。

 

 

ハナさんからは飲食店というものの実態の一部を聞かせて戴いた。

一言で言うならば、あれやこれやと厳しく、大変なんだなということだ。

飲食店に憧れを持っていた私は、かなり甘かったことになる。

以前、富山県にいた頃バーを開きたいと思っていた。

細かいことは何も考えていなかったが、とにかく自分の好きなロックを流して酒を提供したかった。

それはスナック蓮でも良かったし、蓮’sBarでもいいんだけど、とにかくロックと酒と会話のコラボを実現したかった。

本当に細かいことは、何も考えていなかった。

だけど実際に飲食店を経営してらっしゃるハナさんからお話を伺うと、生半可な気持ちで始めてはならないことがわかった。

何事に於いても私って考えが甘いんだよな、なんて思った。

仮に富山県でバーを開いても、とっくに潰れて、今と同じような仕事をしていたことだろう。

 

 

実はハナさんからお店に来て欲しいというようなDMをもらったことがきっかけだった。

内容はそこまで覚えていないのだが、ハナさんからしたら私のことは味方だと思っていたらしいのだ。

勿論、味方だ。

投稿だってストーリーズだっていつも見ていた。

言い訳としては、『ロックンローラー』の制作で忙しかった。

だから、なかなかお店に行けなかったのだ。

 

「味方だと思っていた…」

 

その言葉を見た瞬間、身震いがして、「ヤバ!!!」となった。

私は慌ててハナさんに連絡し、行ってきたというわけだ。

だけど、会いに行くことができて本当に良かった。

話し合いの結果、私の著書をお店に置いてくださることになった。

つまり『浅草八区』は、『ロックンローラー』取扱店になる。

お近くにお住いの方は、『浅草八区』に行けば『ロックンローラー』が買えるということを覚えておいて欲しい。

 

 

味方だと思っていたのに、全然来てくれない!!

これはハナさんの本音のように思った。

私も味方だと思っていた人が『ロックンローラー』を読んでくれなかったら寂しい気持ちになるだろう。

その気持ちは凄くわかるから、ハナさんを裏切ってはならないと思った。

私の中にある義理人情が目を覚まし、『浅草八区』へ向かわせたのだ。

だけど、本音をガツンとぶつけてくれたことに心から感謝している。

ハナさんご本人は、酔っていて全く記憶にないとのことだが。

私としては、酔った時こそ本音が出るものだと把握している。

私も酔って言いすぎることは多々。

だからといって、あまり喋らないようにするのは酒に対して申し訳ないので私は今まで通りでいいかな。

酒のない日常は考えられないからね。