まるで恋愛が終わった時のように、ジワジワと痛みが襲ってくるようだ。
落ち込んではいないが、卑屈になっているのは事実だ。
天は何を見ているのだろうか?
努力って毎日書くことではないとしたら一体何なのだろうか?
天は私には表舞台は似合わないと判断したのだろう。
それはそれで受け入れる。
しかし、一生報われることがないのだとしたら、一気に酷い人生に感じてしまう。
その都度運命に体当たりし、天と対話してきたけれども、何一つとして成し遂げることはできていない。
何かやろうとすると、雷が落ちたかのような天罰を喰らう。
そして半ば強制的にストップさせられる。
介護職を辞めるきっかけになった転落事故による怪我のようにね。
私は自分の人生がとても不思議なもののように感じる。
書くために生きてきたと思いたいが、そのためには何もかも上手く行ってはいけないのだろうか。
上手く行かないから悩み、考え、文章が生まれる。
もしかしたら死ぬまでこんなこと続くとしたら、ある意味地獄。
安定を知らない私は、ギリギリの体力と共に燃え尽きて散るのだろうか。
一般社会で出世できない下っ端野郎なことは認める。
しかし、得意分野でも認められることがないのだとしたら、やはり少々屈辱的ではある。
認められることなんて、クソだとも言える。
太々しいお偉いさんたちから『あんたは凄い』なんて言われたくない。
わかるはずもなければ、わかってもらいたいとも思わないからだ。
だけど、同じ分野で汗水垂らしている人からすれば、私の長所を二つも三つも挙げられると思う。
そしてそれは努力では越えられないものであると。
蓮さんだからできるのであって、俺らには到底敵わないとね。
ただ、それは素直な人間にしか言えないことなのだ。
人をジャッジするような奴等はひん曲がっているから、わかりやすく言えば、出る杭は打つしかないのだろう。
つまり、だから私は弾かれたのだと思いたい。
そうじゃなきゃ辻褄が合わないのだ。
見方を変えれば、益々ロックな生き方に近づいているのかも知れない。
やはり、負けは負けとして認め、笑い飛ばせるくらいじゃないと。
そう、負けは負け。
潔く、こう思うことにした。
『私はアンダーグラウンドを制する』
そう考えれば、なぜ池袋に職場があり、そこからも追い出されることとなり、路頭に迷っているかがわかる。
私はロックを愛する迷える子羊。
迷路をぐるぐると抜け出せなくてなんぼなのだ。
うん、やっぱり腑に落ちるまでに時間は要する。
受賞をかすることもなく、中間発表にすら名前がなかったことは、何度も言うが私を少々卑屈にさせる。
ま、グダグダ言っていてもキリがない。
一番重要なことは、これにめげず、書き続けることだ。
私の目標は新人賞ではなく商業出版にあった。
新人賞を取れば、商業出版できるだろうという目論見があった。
それが叶わなかった。
私の最大の弱点の話をしよう。
手に入らないとわかったら情熱が冷めてしまうことだ。
諦めては全てが終わるとわかっているにもかかわらず。
ふと、思ったことがある。
私から書くことを取ったら、不良まっしぐらのような気がしてならない。
精神を支える幹が無くなり、欲望だけに正直に生きようとするだろう。
十六歳の家出少女に戻るんだろうな。
無論、今もあの頃と大差はないが。
ヤバい、堂々巡りの自己嫌悪から抜け出せなくなりそうだ。
私って、どうしてこんな時自分を責めるのだろうか。
審査員と相性が悪かったと思えば楽なのに。
歪んだ社会を呪えばまだ救いようがあるかも知れないのに。
ただただ、無力感に襲われている。
まるで恋愛が終わった時のように、ジワジワと痛みが襲ってくるようだ。
そりゃ、卑屈になるわな。