nakanakadekinai's diary

単なる日記でもなければ、単なるエッセイでもない

目指すは歩くアート

なんだか気持ちの整理がつかなくて、モヤモヤしている。

結局、職場ではゴキブリと再会する羽目になり、隣の席に。

相変わらずウザったいのだが、話かけるなオーラ全開も可哀想だと思い、途中まで我慢していた。

 

「橋岡さん、俺、直接雇用になったんすよ!」

 

は?

社長はよりによって何故ゴキブリなんかを直接雇うことにしたのか?

え?

私ってゴキブリの部下になるの?

そう考えるとやはり世の中は理不尽過ぎて、私には到底理解が及ばないと思った。

確かに年齢的には将来性もあり、数字も叩き出せるヤツだ。

しかし、協調性ゼロ。

空気は読めないし、日本語は通じない。

おいおい、社長さん、人間を見抜けよ!

大きな落胆が押し寄せていたのだが、結局はゴキブリの早とちりとわかった。

やっぱ、あまり頭は良くないらしい。

やれやれ。

やっぱりゴキブリのことは無視して仕事した方が、パフォーマンスを高められそうだ。

とにかく数字を上げなきゃ。

 

 

いやいや、ちょっと待てよ。

プレッシャー感じすぎじゃないか?

神経使い過ぎて、マジで倒れる寸前なんですけど。

会社に着いたらめまいが若干治まり、なんだかんだでラストまで。

幸いゴールデンウィーク前半は会社都合でお休み。

ゴールデンウィークは、コールセンターは毎年すこぶる暇らしい。

人件費で大赤字になるからと、振替出勤することになった。

たまたま私も体調が優れなかったので、休みがあって良かった。

仕事のことは一切考えず、身体と心を休めることだけ考えることにした。

自分から言っておいて申し訳ないが、先月末に完成しているはずのPDFは、中途半端だが『一旦』完成を延期することにした。

無理して完成させる方が、心配してくれる方を怒らせるだろうと勝手に判断した。

まずは、これ以上睡眠時間を削らず、休日もたまには化粧もせず外出を控えるくらいでちょうどいいのではないかと思った。

更年期障害と言う人もいるが、疲労とストレスだろう。

やはり仕事が安定しないということは、多大なるストレスに繋がったようだ。

ゴキブリじゃないが、目指すは直接雇用。

社長を信じて、この職場の特攻隊にでもなってやる。

今の願いとしては、戦力になりたい。

ハードだから辞めろと言う人もいるが、この社会の中で、自分のポジションを確保するということはこういうことなんじゃないかと思う。

つまり、実績を残し、信用を得るということだ。

できると思えばできるし、できないと思ったらそうなる。

ミュージシャンが最初からギターの先生を目指していたら、その程度だって思わないか?

つべこべ言わずにまずは自分の作品を残せよ、って思うだろ?

それ、私にも言えることなんじゃないのかな?

 

 

今となって思うことは、私はステージに立ちたかったんだ。

ピアノの先生でもなく、出版社でもなく、ライターでもない。

ぶっちゃけるならば、出版記念コンサートを開きたかったくらいだ。

アーティストとして生きて行きたかったのだ。

単なる作家でもなければ、コンクールに出るようなピアニストでもない。

本業として本を書き、ファンサービスと自己満足でピアノが弾きたかったのかも。

たまにはインタビューを受け、ラジオに出たり。

もっと若ければ写真集も出したかった。

雑誌で特集を組まれ、影響を受けたロックミュージシャンを紹介したりするのも夢だった。

それは自己満足ではなく、社会貢献になればベストだ。

そう、目指すは歩くアート。

コールセンターレディではない。

しかし、営業にめちゃくちゃ強い集団に属する経験は、絶対に必要だ。

それは会社のためではなく、自信を付けるためだと思う。

いつか仲間達が私の出版記念コンサートの会場に足を運ぶことだろうよ。

思考は現実化するのなら、叶うかも知れない。