nakanakadekinai's diary

単なる日記でもなければ、単なるエッセイでもない

根拠のない自信

暑すぎる!

高すぎる湿度に、夜の満員電車の異臭。

マジで気がおかしくなりそうな夜。

定期券紛失に懲りて、珍しく直帰。

昼飯食べすぎたので、何も食べなかった。

と云うのも、ダイエット中とほざきながら、会社の近くのラーメン屋でラーメン&炒飯を食べてしまったのである。

ただでさえ精神的なもので胃がキリキリするのに、暴食したために胃が痛くて痛くて、会社の人から胃薬をもらった。

満腹から来る胃の痛みには効いたものの、精神的な胃痛には効いてくれなかった。

契約もあまり伸びず、今の今まで胃が痛い。

今回たまたま隣の席だった先輩が、胃が痛いという私を見てこう言った。

 

「胃が痛いのに食べ過ぎるからだろ!お馬鹿ちゃんか!」

「違うの、休日一人で過ごすことが寂しすぎて病んじゃう弱い子なの」

「は?どんだけ弱いんだよ」

「違うの、私は正直者なの。皆は本当は寂しいくせに噓つきなの」

 

先輩は、グサッと来たようだ。

 

「え?そんなに寂しいのかよ!」

 

それ以来、先輩から笑顔が消えた。

しょうもない私は、契約が取れないことで八つ当たりしてくるんじゃねぇ~よ!と思っていた。

しかし、よくよく考えたら、寂しい想いをさせている自分のことを責めているのかも知れないと思った。

目も合わせてくれなくなった。

話かけたらうざそうにされた。

は?私がメンヘラみたいなこと言ったからだろうか?

ところが、またよくよく考えてみた。

なるほど、私のことが好きなんだ。

 

「蓮ちゃんは根拠のない自信があるからなぁ~」

 

帰宅後に七十代の友達に電話で話したらそう言っていた。

 

「蓮ちゃんのことが怖いんだろう」

 

やはりそうか。

私に触れたら火傷しそうなのかも知れない。

それを七十代の友達に話してみた。

 

「だからそういうところが怖いんだよ」

 

もしかしたらもしかすると、元ホストも私のことが好きなのかも知れない。

だから先輩は元ホストに気を遣って私を誘えないのかも知れない。

そんなことを考えていたら、タメ口バカ女のことがみるみるうちにどうでも良くなった。

私ってやはりこんな風に自分の都合の良いように考えながら、人生を生きてきたのだろう。

 

 

喫煙所で仲良くしている仲間がいて、音楽のことについて訊いてみることができた。

PANTAのことを知っているか?と訊いたら知らないと言われた。

しかし、ドアーズとチバユウスケを知っていると言っていた。

二十三歳である。

私はテンションが上がって、ベラベラと昔のサイケやロックについて語った。

 

「私には貴重な友達がいて、ロックのことをほとんど教えてもらったの」

「めっちゃ羨ましいっす」

「毎日電話してるの」

「めっちゃ仲良しじゃないですか」

 

彼は、孤独な私にも友達がいることに安堵を覚えたようで、満面の笑みを見せてくれた。

そうか、皆、私のことが好きなんだ。

私って自分に都合の良いように考えることができる。

七十代の友達曰く、それは私の精神力だそうだ。

精神力が強いから、根拠のない自信が持てるのだそうだ。

だとしたら、先輩も元ホストもビビりなだけである。

そう考えると、世の中ピースフルであり、私もハッピーだ。

いや、私は悲劇のヒロインだ。

結局歳の離れた友達はいても、抱いてくれる人はいないのだから。

どうして私は孤独なのだろうか。

先輩にも言った通り、私は正直者で皆は嘘つきだからだ。

それに尽きるだろ?って話。

 

 

北千住から谷塚までの日比谷線の中で、音を出して動画を見ているオバさんがいた。

恐らく七十代くらいだろう。

どう考えても迷惑でしょ?

それなのに誰も注意しない。

私が注意したら私が悪者になるので、私も注意しなかった。

皆が皆同じ考えなのだろうが、全員が他人には関わりたくないのだろうな。