バタクソに疲れて、結局タメ口ちゃんとはご飯に行かなかった。
だから直帰して谷塚駅前のミニストップで角ハイボールを一本買って帰宅した。
五百ミリリットル缶を買ったので、ほろ酔いになるかと思ったが、全く酔わなかった。
キムチ炒飯おにぎりを食べたが、なんの腹の足しにもならず。
友達と長電話していたら、午前になってしまった。
この時間になると、何もかもが面倒臭いのだが、猛スピードで書く。
もしかしたらタメ口ちゃんとはご飯に行かなくて良かったかも知れない。
四連勤は流石にきつかった。
結局ノルマも達成できず、成績は最低レベルだったのもあって、バタクソだった。
翌日休みなのをいいことに、気づけば一時である。
辛うじて残されたエネルギーと体力を振り絞る。
何故、わざわざ酒を飲まなければならなかったかと云うと、最近成績が伸びないのは酒を飲まなくなったせいではないかと元ホストから言われたのである。
確かに一理あるかも知れない、だが、休みの日に飲んで眠たくなってしまうのは嫌だ。
だから休みの前の日に飲んだというわけだ。
結果はただ疲労が増すだけだ。
たまには酔いたい気もするが、二日酔いになるのも怖い。
随分とヘタレになったものだ。
ここまで来ると、長電話で何を話していたのかほぼ覚えていない。
ただ、私の父さんの話になった。
私は子供の頃から親の愛情というものに裏切られてきている。
失望の連続だったのが、その後の人生に大きく影響している。
もし仮に両親を尊敬できていれば、もうちょっと自分を守るような生き方をしただろう。
しかし、私は自分よりも人のために生きてきたところがある。
それは良い面もあれば悪い面もある。
人には理解されないことも多々ある。
ただこれだけは言える。
こう見えて私って遊び感覚で男と付き合ったことがない。
どんな時もその場は真剣だった。
ただ、結果的に続かなかったり縁が無かったりしただけだ。
でも表面的に見れば、軽々しく相手を扱っていると勘違いされてきたのかも知れない。
私って極度の勘違い野郎で、惚れっぽく、きっと相手も私のことが好きなんだろうなと思い込む痛いところがある。
だが、違うとわかったり、手に入らない、脈が無いなどと思った瞬間にサーっと冷めてしまう。
相手のことが見抜けないわけではない。
この人は私だけではなく誰にでも同じようなことを言っているとわかると、な~んだ、って現実に戻ってしまうのだ。
元ホストと恋仲にならないのには理由がある。
元ホストはとても頭のいい人ではあるが、私に現実しか見させてくれないからだ。
もし一緒に暮らし始めたら、生活費は幾ら入れてくれるのか?ギャンブルは止めるのか?料理して待っていなければならないのか?
私が書く文章になど、興味は示さないだろう。
もっと言うならば、私の人生の話には着いてこれないだろう。
キャバクラ通いはやめるのか?
そんなことはあまりにも現実的過ぎて、そんなことを考える自分も嫌だ。
私はもっとスケールの大きい人との人生が相応しいと思ってしまうのだ。
それか若しくは、応援し合える人である。
解り易く言うならば、夢を見させてくれる人でなければ満足しないと云うことだ。
そして、蓮さんじゃなきゃ無理!みたいな人じゃないと嫌だ。
そんな人はこの職場にはいないのである。
私は職場では、皆のアイドル的ポジションは保ちつつ、母的な存在でいいと思っている。
社長が私にとってドストライクなことを言った。
「皆には、ここにいてもいいよという安心感を与えたい」
この言葉を聞いて、やはり私のことわかってくれているような、そんな気がしたのである。
私にとって必要なのは、私を受け入れてくれる場所だからだ。