nakanakadekinai's diary

単なる日記でもなければ、単なるエッセイでもない

こうなったら惰性だ

結局タメ口ちゃんを直視できなくなってしまった。

くだらないことでいつまでも怒ったり無視したりするのも馬鹿らしいと思いながらも、一度嫌になると全てが嫌になってしまうのが私。

目を見て笑えるようになるには少し時間がかかるかも知れない。

私も器が小さいのかなぁ。

タメ口ちゃんは気を遣って私の顔色を窺うようにしてたまに話しかけてくるが、私はうつむいてしまっている。

まぁ、赦してあげたところでホストクラブなんて行かないけどね。

なんか、気持ちが疲れてしまった。

 

 

気持ちが疲れた状態で仕事をするのは非常に疲れるものだった。

なぜかお腹を壊し、体力は消耗し、栄養ドリンクとQPコーワゴールドの錠剤でなんとか乗り切ることができた。

夜、予定があったので北千住駅のコンビニで蕎麦を買って帰宅した。

気づけば最近栄養ドリンクとQPコーワゴールドの錠剤無しでは仕事ができなくなっている。

コールセンターの仕事はただ座って電話しているだけなのに、介護職をしていた頃より遥かに疲れている。

比較的仲が良かった二十歳そこらの子も辞めるかも知れないそうだ。

いい人は辞めて行くのかも知れない。

八月に入って新しい人が数名入ったのだが、皆、続かないみたいだ。

 

 

ぶっちゃけると、社長へも元ホストへも恩義の気持ちが薄れつつある。

すると途端に張り合いがなくなってきた。

元々私への期待が高かったみたいで、それに応えられない私への見方が変わりつつあるようだ。

なんかさ、息苦しいような気がしてきた。

ところがこの職場を制することができない限り、どこへ行っても同じことの繰り返しのような気もする。

時間から時間働いていればいいという職場でもなく、どんどん体力と気力は奪われて行くのに、どうして私は痩せないのだろう。

それだけ食いまくっているからなのだが、やはり疲れた顔しているように思う。

最近なら、橋岡さん元気ないね?とも言われない。

夏を乗り切ればまた変わるのかなぁ。

なんと、酒と夏に弱くなるなんて、私としたことが。

 

 

やはりノルマって云うのは、人間の精神を崩壊させるように思う。

言ってみれば、自己肯定できなくなって行くのだ。

誰もが『今日こそは!』と挑む。

それが『今日もダメだった』に変わる。

まだまだ入社したての頃、慣れない仕事と通勤で死ぬほど疲れていたにも拘わらず、六連勤、七連勤をこなしていたのは気力でしかないと思う。

帰り道、辞めようかと悩んでいるという子からこんなことを訊かれた。

 

「橋岡さんのポジションってどうなっているんですかね?」

 

その言葉についてしみじみと考えてしまった。

上司でもなく部下でもない、責任のないポジションではある。

なぜ私より後に入ったタメ口ちゃんが出世するのかは置いておいて。

恐らくまだ、社長は私のことを信用していないのだと思った。

それに気づいてしまい、益々やる気は失われて行った。

数字が全てだから、今月不調の私は信用されないという図式は成り立つのだ。

こうなったら惰性だ。

人生は時に惰性で引っ張らなければならない時もある。

目標があり心の支えがある時の方が少ない。

惰性で生きてりゃ何かにぶつかったり出会ったりすることもある。

ただ夏が終わるのを待つかのように今月を乗り切ろう。

この職場にこのままいたとしても私は大して変わりはしない。

何かしらの意味を与えられてこの職場に出会ったわけで。

ましてやどこへ行ったって大差はないとも思えるわけで。