休みだったので、美容室と病院へ行ってきた。
めちゃくちゃ疲れていて眠いので、美容室で寝てしまった。
鏡に映る私の顔はすこぶる疲れていた。
必死に目を開けているようだった。
病院に着いたのは十五時頃。
QPコーワゴールドを飲んで、様子を見ているところである。
あぁ、喉がカラカラ、生ビールが飲みたいよ。
草加駅前にダイニングバーがある。
草加駅に来るたびに寄る店だ。
氷ジョッキを出してくれるからめちゃくちゃ気に入っている。
今度、元ホストを連れて行く予定である。
というのも、元ホストの地元は埼玉県草加市谷塚町、私のアパートのすぐ近くだ。
隣と言ってもいいくらい。
やはり縁があるのかなぁ〜、などと思ってしまう。
午前中、家を出ようとしたら、社長から電話が鳴った。
インフルエンザで休んでいるタメ口ちゃんのことだった。
会社の人の悪口を社長にぶちまけたのだとか。
「あの子は本音で話さないからダメなんです」
「アイツは本音をひた隠しにして生きてるヤツなんだよ」
「ただ、本音で話さないのは皆に見抜かれてますよ!」
社長は一瞬ドキッとしていた。
「だよな、橋岡は皆と仲良くやってくれ」
「私くらいになると、皆が笑顔じゃなきゃ嫌ですからね」
「俺より年上だから、俺にできないことはサポートしてくれ」
「勿論です!」
はて、『俺のサポート』???
いやいや、喜んで!!!
社長にも元ホストにもできないことが、私にはできる。
わかりやすく言えば、まず、皆から嫌われないこと、安堵させること、明るくさせること。
何より皆を労って、声を掛けてあげることができる。
もっと言うならば、職場環境を良くし、営業実績を叩き出すことができる。
さらに、従業員の離脱率を下げることができる。
私を誰だと思っているんだ、歩く希少価値。
まぁ、性格的にはっきりと言ってしまうこともあるが。
社長としては、会社の中では女房役になってもらいたいと思っているようだ。
私はいずれはそれなりのポジションが欲しいと思っている。
元ホストも社長なしでは生きられないようだし、社長には感謝してもしてもし尽くせない。
元ホストと協力して、社長に恩返しするのだ!
社長は年下だけど、親みたいなものだ。
ただ、元ホストは母一人子一人だそうで、定期的に私のアパートの近くまで来ているとのこと。
そう、実家で一人暮らしの母親を大事にしているそうだ。
私にはそれができない。
その代わり、他人の親を大切にすることはできる。
だから、とても可愛がられる。
きっと元ホストのお母様とも仲良くやれることだろう。
そう考えると、何の問題もないような気もしてくる。
実は参加していた勉強会が終わった。
これからどうしようかなぁと思っていた中で、絶妙なタイミングで社長と話ができて良かった。
これから面白いことになっていきそうな気がする。
とある方に社長との一連の会話を話した。
「社長、橋岡蓮に気づくのが遅いよ!」
そうだそうだ!
誰だと思っているんだか!
その方によると、社長はめちゃくちゃラッキーな人だとか。
だって自分の会社に橋岡蓮がいるんだよ?
こんなラッキーなことってあるかいな?
私がこの職場に来てから、職場の雰囲気はガラッと変わった。
営業職で皆が仲良く働けているのがまず奇跡。
各々が自分との戦い。
時には助け合って、全体の数字を上げることに必死だ。
私のお陰とは言わないが、この雰囲気を創り上げたのは私だ。
一家に一台、一社に一人、私みたいなヤツは重宝される。
都合のいいお姉さんにならないようにしなければならぬ。