nakanakadekinai's diary

単なる日記でもなければ、単なるエッセイでもない

愉快なお姉さん

社員が私一人の日は無事に終わった。

翌日叱られるようなことがあったとしても、とにかく無事に終わった。

ノルマと闘いながら、新人教育もバッチリ行った。

しかし、全体として数字が上がらなくて、日頃の元ホストや先輩の苦悩を味わった。

社長から電話が来るかと冷や冷やしていたが、結局来なかった。

私はやるべきことはやった。

だから自分を最大限に褒めてやることにした。

今日こそビールとハンバーグかと考えたが、直帰を選んだ。

元ホストが心配するからだ。

そう思うと、私が寄り道せずに帰るようになったのは完全に元ホストのお陰である。

元ホストもパチンコを止めたのだから、お互いに更生の道を歩んでいることになる。

実に良いことだ。

 

 

 

新人教育は、今後の私に役立った。

若い女性が二人も入ってくるのだ。

教え方も勉強しなくてはならない。

はっきり言って教えるのは楽しい。

しかし、教えながらノルマ達成するのはやはり至難の業。

それが私にとっての課題となった。

日報には毎日その日の様子を文章にして書くことになっている。

我ながら一丁前なことを書いたと思う。

元ホストはそれを読んで笑っていることだろう。

 

 

 

一人で家に戻ると、途轍もない安堵感に包まれる。

帰宅してみると、暖房を消し忘れていたようだ。

それでもヌクヌクとした部屋が私を待っていたことに感謝したくなった。

今日は皆の指導だけではなく、皆を和ませることにもエネルギーを使った。

元ホストも先輩も社長もいない日なんてなかなかないので、皆の本音や愚痴も引き出したかった。

 


「働いていて嫌なことない?」

 


皆はニンマリ笑って無言だった。

そうか、やはり言いにくいか。

だから私から本音を皆にぶつけた。

すると、

 


「そうなんすよ!!!」

 


と言って皆が大爆笑していた。

あぁ、きっと私ってこういう役目!

本音をぶつけたことによるキャッチボールを楽しんだので、疲れているがそうでもない。

そう考えると、私は日々、元ホストや先輩に気を遣っているのかも知れん。

きっと怖いんだろうな。

厳しい目で私を叱るから、怯えているのかも知れない。

もっと言うならば、今日みたいに一人だと、責任やプレッシャーはあっても、気楽なんだろうな。

これから一人の日がどんどん増えていく。

たまには私の自由があってもいいと思う。

蓮さんが一人の日は仕事が楽しい、皆にそう思って欲しい。

いや〜、私って偉い!

きっと皆にとって私はクソババアではなく、頼もしい愉快なお姉さん!

マジでさ、言っちゃ悪いがこんなハードな仕事、楽しくやらなきゃ続かないって。

せめて、私が仕切る日くらい、和気藹々とやりたいよな。

そんな中でも数字を上げる私は、誰も褒めないから自分で褒める。

そんな私は刺身と茶碗蒸しで、一息をつく。

休みだった元ホストは寝てしまったようなので、私も早寝する。

さてさて、週末だ。

人数も多いんで、どうなることやら。

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