早速だが、金曜日の十八時に近所のスーパーの面接へ行ってきた。
何故か、今年の梅雨は寒い。
家の中では寒くて暖房を付けているくらいだ。
しかし、シャワーを浴びたら少々寒気が止まり、薄着の格好で面接に向かった。
やはり外は雨。
そんな中、スーパーはすこぶる寒く感じた。
食品を扱っているのだが当たり前だが、取り敢えずサービスカウンターへ行って店長が迎えに来るのを待った。
アナウンスが流れた。
「森田店長、サービスカウンターまでお越しくださいませ」
お、いよいよだ!
私は店長に連れられて事務所まで行った。
いやいや、なんて感じの良い店長さんなのかしら。
丁寧で優しく、腰が低く上品だった。
腹の中で私はこう思った。
「この店は当たりかも知れない!」
スーパーの裏側と云うものは、なかなか見ることができない世界だ。
え?社員食堂があるの?
賄いでも出てくるのだろうか。
キョロキョロ、興味深々。
ドキドキワクワクしながら、面接を受けた。
結果は火曜日、若しくは水曜日にわかるとのこと。
履歴書と共に、本部まで話を上げなきゃならないらしい。
そうか、結構厳しいんだな。
店長さんは、口から「是非来てください」と言いたそうだったが、審査があるらしい。
私の履歴書で良かったのだろうか。
少々不安は残るが、面接してくれたのは店長さんだ。
店長さんが本部に、是非この人と共に働きたいという旨を伝えてくれることだろう。
お互いにマスクをしていても、目と目の会話でそれくらいのことはわかる。
いい結果が来ることを待とう!
それより何より、先日見学に行った工場から連絡が来たということで、派遣会社から電話が鳴った。
「土曜日、用事ありますか?」
派遣会社の事務の若い女性からの電話だった。
アンポンタンな私は、予定が無かったので安易に承諾してしまった。
「ないです」
「じゃあ土曜日、先日見学会に行った工場にスポットで入ってもらえますか?」
「あ、いいですよ!」
実に安易だ。
自分から土日は出られないと言っておきながら、土曜日出たら出られるものだと思われるじゃないか。
しかし、「スポット」と聞いて、行ってみたくなったのだ。
一日くらいあの工場で働いてみたい。
ドカジャンも作業服も持っていないけれど、一日くらいいいじゃない。
それで承諾してしまった。
まぁ、いいや、一日くらいものは試しに頑張ってこよう。
何事も経験だ。
キツイ現場なのか、楽勝なのか、やってみないとわからない。
はて、まるで付き合ってみないとわからない男性のようだとふと思った。
妄想の中に浸っていても答えは出ない。
よく、「あの人の意中にいる人は?」みたいな質問に対して答えているような文章を見かけるが、そんなもん当たって砕けてみないとわからないじゃないかと思う。
気になる人がいるなら、直接本人に訊けばいいのに。
ダメ元で体当たりするのが一番だ。
私は自分が結婚しているとか、相手にパートナーがいるとか、それほど気にしない。
こういうことを言うと誤解されるが、本気で「この人」って決めたら答えは早いだろうなといつも思う。
仕事探しもパートナー探しも似たところがあると思うのは私だけだろうか。
正社員になる時は、この会社に骨を埋めても良いと思えた時だな。
若い頃はなかなか出会わなかったが、これから先はあるような気もする。
自分のチカラで大きく会社を成長させられるような場所だったら、きっと楽しいだろうな。
これからの時代は「個人」が試される時代だと謂う。
例えばスーパーでも、私の接客経験などが活かされれば楽しいかも知れない。
お総菜コーナーに籠って作業するのもいいけれど、レジで笑顔を振りまくのもいいかも知れない。
結果が楽しみだ。
さてさて、工場一日体験へ行ってこよう。
たった一日で出会いがあったら面白い。
工場を気に入るかも知れない。
また来たいと思えば、都合の合う時にシフトを入れてもらえばいいだろう。
ヨシ、頑張んべ。