nakanakadekinai's diary

単なる日記でもなければ、単なるエッセイでもない

優しくなった先輩

仕事から帰ってきて、久々に友人と話せてちょっと気持ちが和んでいる。

やはりLINEやメールだけではなく「生声」を聴けるのって神だなと思った。

私も頑張ろう!という気持ちになることができた。

働く者同士、これからも頑張ろうぜ!みたいなね。

 

 

私としては本当に良い一日だった。

先輩が気づかない所を私が気づいたり、先輩が思っている以上にできているところをアピールできた甲斐もあって、先輩はとてつもなく私に優しかった。

それを受けて、やはり期待されているんだなと思った。

先日の虐待についてのレポートのせいか、はたまた、私の仕事ぶりのせいかはわからない。

しかし、一つ認めてもらったことがある。

それは利用者さんの足がとても冷たかったことに気づいたことだ。

冷え性でもない、なんだか血が通っていないような気がしたのである。

私はそれを終業ミーティングで皆に発表した。

すると、こんな風に言われた。

 

「よくぞ気づいてくれた!!!」

 

それって大事なことよ、と先輩が言ってくれた。

私としては自宅に帰ってきても尚、利用者さんの足が冷たかったことが心配になるほどだ。

どうしたんだろうかと直接訊いてみたけれど、答えはなかったのだ。

 

 

もう一つ気づいたことがある。

利用者さんのエプロンが付けっ放しになっていたのだ。

もうじき帰らなければならない時間だったので、私はそれをそーっと外した。

すると、先輩が謝ってくれたのだ。

 

「隣にいたのに気づかなくてゴメンね」

「いえいえ、とんでもないです」

「付けたまま帰ったら叱られるところだったわ」

 

私は大笑いしながらエプロンをかばんに閉まった。

あれ?私、馴染んで来たかも!

細かいミスは沢山あったものの、何となく手応えのようなものを感じることができた。

仕事って失敗の連続だが、こうやって少しずつ認められていくものなんだなと。

 

 

自力で出来ることを手伝ってはならないというのが介護の鉄則なのだそうだ。

これについては随分と考えさせられた。

食事の半分以上をこぼしてしまう利用者さん。

こぼしてもいいから自分で食べさせなさいとの指示。

ところが、利用者さんは半分しか食べられなかったからこう言うのだ。

 

「お替わりちょうだい!」

 

やっぱりそうなるだろうな。

こぼさないように、あくまでも「自分で」食べさせるのが私どもの仕事なのだ。

箸を休めるタイミング、お茶を飲ませるタイミングなどを指示しつつ、自分で食べるのを見守るのが私の役目。

これは簡単なようで難しい。

しかし、利用者さんが完食できたことについては褒められた。

 

 

というわけで私に対する評価は着々と上がりつつあるようだ。

出来て当たり前ではなく、出来なくて当たり前だと先輩は言っていた。

ということは、今のところ私は何とか着いて行っていることになる。

喜ばしいことじゃないか。

もう少し自信を持ってもいいのではないだろうか。

やはり地道にコツコツやっていれば、光は差す。

ただ、評価するのは先輩ではなく利用者さんだ。

先輩には嫌われてもいいけど、利用者さんには嫌われたくない。

だから頑張ろうじゃないか。

凹むことは多々あるけど、めげるな私。