nakanakadekinai's diary

単なる日記でもなければ、単なるエッセイでもない

立ち入り禁止のお告げ

池袋駅前の交差点を全速力で電話をしながら走っていたら、顔面からアスファルトに突っ込んでしまった。

上唇を二箇所バッコリ切ってしまった。

せっかくの一張羅のタイツはビリビリに破け、膝はガクガクしている。

相変わらず、やっちまったなぁと思いながら、泣き泣きで電車に乗った。

丁度いい店が見当たらなかった。

プロントみたいにご飯も食べれてビールも飲める店が焼肉屋しかない。

仕方がないので立ち食い寿司に入った。

七十五円の看板はあったのだが、想像以上に高かった。

どっちにしても煙草が吸えないならファミレスに行けば良かったが、ファミレスも見当たらなかった。

 

 

ふと見たら、左手の小指が負傷していて、流血していた。

やれやれ、ネタにはなるが笑えない。

上唇も痛いし、左手の小指も痛いよ。

膝も痛いし、笑えない。

家に帰っても絆創膏もなければ、ガーゼもない。

オロナインもなければマキロンもない。

まぁ、寝れば治るだろう。

まるでこれから先のことは立ち入り禁止と言われているみたいで、泣きたくなってくる。

なんという悲劇。

私って怪我や病気が多すぎないか?

おっちょこちょいというのもあるし、注意力散漫というのもあるが、ついていないのかも知れない。

膝はどうでもいいが、大事な唇を負傷したのはショックである。

これだけ美容に力を注いでいたのに、唇が腫れ上がって流血していたら、元も子もない。

 

 

立ち入り禁止なのかも知れないが、私は『立ち入り禁止』の看板を見たら、入ってみたくなるタイプ。

『危険』とか『要注意』などと言われたらワクワクする。

節目の手前で必ず怪我をしてしまう私。

これからだという時に、とんだヘマをしでかす。

しかし、射手座の私にとって、『立ち入り禁止』の看板は、スリルでもあり好奇心を掻き立ててくれる何ものでもない。

その代わり、入ろうとすると怪我をする。

まるで神が、やめなさいと言ってくれているように感じることもある。

今回は、酔うまでも飲んでいなかった。

立ち食い寿司屋でハイボールを少々引っかけただけだ。

それなのに、横断歩道を渡らなかった私が完全に悪い。

ダッシュすれば、信号が変わるのに間に合うと思ったのだ。

友達と電話していたのもよくない。

いや~、先日の肋骨のヒビが治ったばかりなのに、マジで凹む。

それなのに、『立ち入り禁止』には行きたくなってしまう。

懲りないと言えばそれまでだ。

だけど、ちょっと危険を察知した。

いや、これから私の身に起こることは危険なのだ。

用心するけれども、誰にも止められない。

予定通り実行するし、このまま仕事も頑張るが、写真には映れないよな。

 

 

足を引き摺り、唇の流血を押さえながら、駅前のコンビニへ行って、ロッピーで手続きをして例の女性ホルモンサプリを受け取った。

片手にそれを抱え、トボトボと夜道を歩きながら帰ってきた。

あんなにやる気満々で買ったサプリすら、騙されたような気分になった。

一日四粒で、本当に変わるのかよ?みたいな。

やだ、悲観的ってこのことか?

もう、会社でもなんとかギリギリ一件獲得したものの、調子の悪い一日だと思ったら、こういうことかよ。

せっかくの念願の旅行を控えているんだから、演技の悪いことはなしにして欲しい。

周囲から大反対された暁に結婚した直前に肉離れをしたことを嫌でも思い出してしまう。

幸い休みの日なので、美容室へ行くのだが、マスク外せないよ。

ダサすぎる。

神は一体何が言いたい?

これから先のことが『立ち入り禁止』なのか、この生活にちょっと待ったをかけたのか。

安く終わらせるために立ち食い寿司屋へ行ったのに、思いの外高かったのもショック。

やれやれ、私って何やってんだか。