nakanakadekinai's diary

単なる日記でもなければ、単なるエッセイでもない

楽に手に入る女

ぼったくりに遭ったせいか池袋はさっさと退散し、北千住へ行った。

しかし、野菜を置いてある店なんてありゃしない。

改札を抜けるのが億劫で改札内であれこれ探索してみたが、気分に合う店がなかったので、最寄り駅に直行した。

コンビニへ行って食べたいものがなければ、立ち飲み屋へ寄ると決めた。

そうしたらなんと!

サバの味噌煮があるではないか!

それプラスブロッコリーのサラダを買って、無事に家に帰ってきた。

時計を見たら二十一時半だった。

やればできるじゃん。

部屋に一人、どこからも攻撃が加わらない空間にいると心から安堵できる。

唯一の大敵は『鏡』である。

化粧が剥げたその顔は年齢と疲労を物語っていて、作り笑いをしてみたが痛々しく、ファンデを塗り直そうかと思ったがやめた。

 

 

帰り道、黒のワンボックスカーと交差点ですれ違った。

大音量でヒップホップを鳴らしていた。

田舎のヤンキーを思い出させてくれて、懐かしい想いに耽った。

私はかつてジムニーで、あぁやってボリューム上げて走っていたのかしらと思った。

この時間になると、道路はガラガラ。

そうするとワンボックスカーの天下なわけだ。

さぞかし気持ちがいいだろうに。

 

 

何が気に入らないのか段々とわかってきた。

たぶん仕事じゃなくて、理不尽に斬られる危うい立場が納得行かないのだろうな。

一度仲良くなってしまうと他人と括らなくなる私は、大抵の職場では人気を得ることができる。

それもキャーキャー言われる人気者ではなく、安定的な落ちついた存在としてだ。

昔はよく、いるだけでいいと言われたものだ。

男からより女からの方が頼りにされるのは何故だろう。

恐らく男に媚びたりしないからだ。

 

 

元ホストを含む上司達は飲み会があったようで、それに参加した勘違い女が元ホストに媚びたりしているのを見た。

さすがはモテモテの元ホストだが、女上司は冴えないくせに大してデカくもない胸の谷間を思いっきり出していた。

そして、元ホストに対してキャピキャピしていた。

恐らくこの女は何もわかっちゃいない。

自分がイケてる女だとでも勘違いしているに違いない。

誰がどう見てもただのおばさんなのに、ブリッコするから痛いのである。

元ホストは優しいから愛想笑いしていたが、女上司のことを何とも思っていないことくらい私にはわかる。

 

 

いい歳こいた女が谷間見せてもセクシーでもなんでもないことの代弁者のような女だとつくづく思った。

ヒラヒラのミニスカートなんて履いているが、ある程度年齢が行けば、隠してシルエット勝負なのに。

露出して許されるのは、特別な女である。

不倫しても許される男がこの世にはいるようにね。

普通の冴えない人が限られた特別な人の真似をするのは犯罪でしかない。

罪の意識がないからタチが悪い。

私などはもうわきまえているので、犯罪的行為はしない。

ミニスカートもショートパンツも履かないし、よほどの男でない限り不倫に走ることもないだろう。

 

 

前にも書いたが、私は結婚していた頃めちゃめちゃモテた。

なんで?

今よりデブだったし、金もなかった。

かといって、離婚してから助けてくれる人は一人もいなかった。

無一文だった私から、ことごとく去って行った。

きっと手に入らないとわかったからだろう。

じゃあ何故、人妻だった私に人気があったのか?

世の男どもはどこかおかしいのだろう。

私が独身になってから、独身の私のことが好きだって言ってくれる人はまともなのかも知れない。

仮に既婚者だったとしても。

中には、投稿も読まないで、惚れただの言ってるヤツもいるが、そんな人は論外である。

くどいようだが、もしかしたら谷間を見せる女上司は実はモテるのかも知れない。

だとしたら、世も末。

男ども、簡単に手に入る女に逃げて楽しすぎなんじゃね?