朝会社へ行ったら、なんと席替え。
隣りの席だったのに、違う席に座らされた。
寂しい気持ちと構って欲しい気持ちが相俟って、ちょっと空回りしてしまったかも。
慣れていないのにおチャラけキャラに転身。
周りが笑ってくれたからいいものの、バタクソに疲れて帰宅。
たぶん仕事だけではなく、通勤疲れもあるだろう。
足がじんじんするから。
ところで隣の席から移動させられてわかったことがある。
恐らく彼は私に好かれているなんて微塵も思っていないということだ。
年齢が離れすぎているのもある。
自分なりに好きですアピールはしたものの、空振りに終わった。
ただの痛い人だった私は、それでもめげずにずっと笑顔。
無謀なことしたからバタクソに疲れたのだろう。
ノルマは久々に達成したものの、考えてみたら何件取れば幾らのインセンティブが入るのか聞いていない。
社長が来たら訊いてみようと思ってはいるのだが、そういう時に限ってなかなか来ない。
先日の話では納得行ったものの、私は詰めが甘いことが先輩の指摘によりわかった。
どうして社長は肝心なところをうやむやにするのか腹立たしいが、社長を信じたい気持ちもある。
せっかく直接雇用になったのに、不信感を抱きながら働くのは嫌だ。
なんとか早く解決しなければならない。
席順のことより、こっちの方が大切である。
人間ならば、私の履歴書を見て少しは胸を痛めるはずだ。
こんなにえげつない仕事ばかりしてきた女を他に知っているなら連れて来い。
人間ならば、これ以上苦労はさせたくないと思うはずだ。
人間ならば、せめてこの人には幸せになってもらいたいと願うはずだ。
人間ならば、もうむごい目には遭わせたくないと思うはずだ。
果たして、社長は人間の心を持った人なのだろうか。
私が興味を抱くところはそこだけだ。
実際給料が幾らもらえるのかは、二の次なのである。
社長という立場で従業員に誠意を見せられるのは給料でしかない。
だから誰もが待遇を気にするのである。
人間扱いされたいからだ。
あぁ、そんなこともあって気持ちがモヤモヤしているからバタクソに疲れるのだ。
翌日休みでも、何となく休んだ気にはならないかも知れない。
先にも書いたが、私は様々な会社で低い身分であるがゆえ虐げられてきた過去がある。
仕事帰りに池袋のプロントへ寄ったら隣の席でおばさんが二人、派遣社員のことをボロカスに言っているのが聞こえてしまった。
派遣社員は外で飯を食え、社内ではとにかく働け、給料泥棒、などなどだ。
あまりにも酷いし私も派遣時代が長かったから頭にきた!
しかし、知らない人だし私は部外者なのでとっとと店を出てしまった。
あぁ、私、直接雇用してもらって良かったなぁ~などと考えたがどうも腹の虫が治まらない。
人間ならば、明らかな差別意識に心が痛むはずだ。
もう直接雇用になったから関係ないという問題ではない。
やはり未だにそのような差別意識が残っているのだと思うと、ただただ腹立たしく心が痛いよ。
そんなこんなもあって、ノルマを達成した喜びなんて微塵も湧いてこなかった。
ただ、私は虐げられることにも差別されることにも免疫があり、いざとなったらそれを受け入れる強さも持っている。
しかし、何度も言うがこれ以上の苦労はしたくない。
そろそろ安住の地に辿り着いたっておかしくないはずだ。
何となく物悲しいと云うか、遣る瀬無いと云うか、溜め息が出てしまった。
雇われることの空しさは味わいたくないし、チームで働くことの喜びと皆への敬意だけを持っていたい。
私の願いは届くのだろうか。
同情して欲しいわけでは決してない。
金で誠意を見せて欲しいだけである。
人間ならば。