どこまで人を信じればいいのかよくわからんな。
義理堅い私としては社長や元ホストへの恩返しのつもりで働いているが、相手なんて私のことを想ってくれているわけではないはずだ。
そんなことを考えていたら、どうせ私なんてとメソメソしていた。
そういえば、どうやらタメ口女は私の上司になったようだ。
確かに数字は上げているし、納得はするのだが、タメ口女には着いて行きたいとは思わない。
あれ?雲行き怪しくね?
なんだかぶっちゃけると疲れてきたかも知れない。
ヤバ!
何故こんなに疲れているのかと色んな原因を探っていたが、確実に心折れる方向で物事は進んでいるようだ。
以前、ドコモショップで働くという話もあった。
しかし、会社側がはっきりしなかったし、いい案件が見つからなかったので、その話を無しにして今に至るのである。
恐らく、私は数字数字っていう世界で生きるより、対面販売の方が向いていると思う。
だが、年齢的なこともあり、なかなかいい案件は見つからないだろう。
つまり、当分の間はコールセンターを続けることになる。
タメ口女みたいにコールセンター命にはなれない。
あれ?やはり私ってコールセンターの営業職には不向きなんだな。
はて、だからといって、はい辞めますとは行かんだろうに。
辞めて何する?って話。
決まるまでは、どんなに嫌だろうが続けなくちゃ。
なんだか、同じ会社にいながら取り巻く環境が変わりつつあるように思うのは私だけだろうか?
一度踏み外すと、あらゆることが歪んで見える。
世の中金で、数字で、実力で、成績残してなんぼなのか?
だとしたら、私みたいなヤツはどうやって生き延びているのだろうか。
高校生みたいな悩みに直面してしまった。
さて、私は何を信じ、一体どう生きればいいのだろうか。
結局後から入ってきた人が皆出世して行き、最初からいる私とゴキブリだけが下っ端として残ってしまった。
恐らく、苦しそうな私やゴキブリのことを見るに見かねて新しい案件を引っ張ってきたくれたのは社長の計らいってヤツだろう。
それはわかっちゃいるが、この挫折感半端ない。
八月はお盆に飲み会がある。
九月か十月には社員旅行があるそうだ。
そういう楽しみのために、私は生きているのだろうか?
他に楽しみないんかい?
欲もなければ興味関心もない、想い描く未来もない。
一緒にいられる人ができたらいいなとは思うが、そのためにはどこかへ旅立たなければならないのか?
まぁ、反省することはあるだろうか?
数字は上がらなかったとはいえ、まるっきり上がっていないわけでもない。
期待には応えられなかったかも知れないが、バタクソに疲れ果てるまでやるべきことはやったはず。
悔いがあるとすれば、もう少し営業力を磨きたかった。
だったら、辞める日が来るまで、営業力向上のためだけに力を注ごう。
ただ性格的にも年齢的にも皆のことを知らんぷりして数字のことだけ考えるなんてできないって話。
それにしても、タメ口女みたいなおべんちゃらが評価され、周りの後押しもあって実力を伸ばしたみたいなものだもんな。
この会社に私を評価するものはたぶんいないのだろう。
それなのに恩返しとか抜かしているから、嫌味の一つも言われるのだろう。
お人好しが評価されるのは『ここ』ではないようだ。
あぁ、再び自分の居場所がわからなくなった。
せっかく見つけたと思ったのに。