nakanakadekinai's diary

単なる日記でもなければ、単なるエッセイでもない

デリカシーを持つとは

お盆なので会社は暇で、四時間早く帰らされた。

エレベーターで一緒だったタメ口ちゃんと池袋駅東口近くのスシローへ行った。

想像以上に美味かった。

下手な寿司屋へ行くよりもクオリティは高いと思った。

私は調子こいて生ビールと梅酒サワーを飲んでほろ酔いのまま、服を買いに行って大人買い

その足で百円均一の店で灰皿とポーチを買って帰宅した。

とにかく暑くて、倒れそうだった。

ほろ酔いなんで、池袋から谷塚がすこぶる遠く感じた。

やっとの想いでアパートに着いて、スポーツドリンクをガバガバ飲みながらこれを書いている。

十三日は十五時から仕事で、十九時から会社の飲み会だ。

ビジネスホテルを予約していたのだが、タメ口ちゃんが泊めてくれると言うのでお言葉に甘えることにした。

タメ口ちゃんのアパートがある練馬区までのタクシー代は私が出そうと思っている。

十四、十五日とお盆休みである。

たったの二連休だが、非常に有り難い。

台風が来るそうだが、十五日は以前一緒に働いていた女性の先輩と焼肉屋へ行く予定である。

あっという間に過ぎ、秋になるのだろう。

 

 

服を買ったりしていると、寝て起きたら五歳若返って五キロ痩せていればいいのにと思う。

秋服を数枚買ったのだが、ニットなどを着こなすにはスレンダーになるべきなんだと気づいた。

服を着こなせる女になるべきか、抱き心地が良い女を目指すべきか究極の選択を迫られている。

どっちにも取れる中間地点を目指すべきなのだが、気づけば私って会社の誰よりも食っている気がする。

ガリガリのタメ口ちゃんは悪魔なので、

 

「蓮ちゃん、太ってないじゃん!」

 

などと言う。

女の言うそれが一番信用ならないと云うことを私は知っている。

ところがお馬鹿な私は買った秋服のニットを着てみるまで、悪魔の囁きに気づかなかった。

もしかしたら、心の中ではこう思っていたのかも知れない。

 

「蓮ちゃん、どんどん太れ~!」

 

あぁ、怖っ!

と云うわけでこれ以上太らず、且つ、やつれないように気を配ることにした。

目の前におにぎりがあるが、翌朝まで食わんぞ。

 

 

はて、タメ口ちゃんは嘘つきなのか?

かといって、正直すぎる人と話をしていて傷つくこともある。

蓮ちゃん年取ったね、などとドストレートに言われると、グサッと来てカチンと来たりする。

自覚のあることを他人から言われることほど嫌なものはない。

それなのに、私は度々正直者で在りたいとか正直者が好きだなどとほざく。

嘘でもいいから優しくされたい時の方が多いかも知れない。

俗に言う嘘つきとはなんぞや?

俗に言う正直者とはなんぞや?

ただ、これだけは確かだと言える。

人を傷つけることを平気で言うのは、無神経の部類に入る。

だって正直者なんだもん!と抜かす人はバカヤローでしかない。

男心、女心とか、もはやそういう問題ではない。

じゃあ正直者より嘘つきの方がいいのか?

いやいや、そういう問題でもない。

相手を思い遣る気持ちとデリカシーを兼ね備えていれば言葉を選ぶだろ?

はたまた、傷つけてしまいそうなこととなると触れないと云う選択肢もあったりする。

例えば、どんなに腹の中で思っていても女性に向かって色気ないなどとは言わない。

そう考えると、うちの会社の人達はデリカシーは持っているのかも知れない。

だから私も心を開けるのかも知れない。

結局、人間は自分には正直で在りながら、他人にはデリカシーを優先するのが良いのではって話。

もしこれを言われたらこの人は傷つくだろうな、という配慮を瞬時に行えることこそ、求められるコミュニケーション能力なのではないだろうか?

自分が言われたら嫌だろうなと云う想像力があれば投げ掛ける言葉って変わってくるように思う。