nakanakadekinai's diary

単なる日記でもなければ、単なるエッセイでもない

同性からの人気

念願だった会社の飲み会。

良かったのは最初の生ビール二杯までだったかも。

皆は盛り上がっていたが、私は飲めば飲むほどぐったり。

頑張って梅酒ソーダを三杯飲んだが、身体の節々が痛くなって、頭はグラグラ。

少人数ならまだしも、大人数はダメみたい。

若者のノリに着いて行けなかったという情けない結果。

それなのに断り切れず二次会へ。

皆はハイボールを飲んでいたが、私はハイボールを飲んだら確実に二日酔いになるとわかっていたのでカシスソーダなどという人生初の飲み物を頼む始末。

もうね、途中から眠たくて眠たくて早く帰りたかった。

タメ口ちゃんは周りに気を遣っていたのか、本人が楽しかったのかわからないが、帰ろうとしなかった。

だから私は解散になるまでなんとか踏ん張ったわけだ。

恐らく0時近かっただろう。

池袋駅前で倒れ込むようにタクシーに乗って、タメ口ちゃんのアパートまで行った。

朝の三時までゴロゴロしながら酔いを醒ましたが限界に達した。

 

「蓮ちゃんは大人数はダメなのかな?」

 

寝る間際、タメ口ちゃんが私にそう言った。

 

「そうみたいだね」

 

それから朝九時半まで爆睡した。

 

 

十二時にタメ口ちゃんと練馬駅で別れ、私は練馬駅前のラーメン屋に寄った。

味玉味噌ラーメンを食べたが、大したことない味だった。

満腹になって睡魔に襲われ、十五時に家に着いたらまたもや爆睡。

起きたらもう夜になっていた。

どうやら寝ても寝ても眠たいようだ。

 

 

いずれは好きな人と一緒に暮らしたいと思っている私と、仕事が友達と思っているタメ口ちゃんではやっぱり違うよなと思った。

数字が全てのホストの世界に憧れて、見習いたいと思ってYOUTUBE観ているとのこと。

新宿歌舞伎町にあるその店へ行って、そのホストに会いたいのだそうだ。

 

「蓮ちゃんホストクラブに付き合って!」

 

それを私は断れなかった。

 

「幾らくらいかかるのかな?」

「三万円くらいかなぁ~」

「そっか、お金貯めなきゃだね」

「興味持ってくれてありがとう!」

 

興味があるわけでは決してない。

タメ口ちゃんがホストクラブにハマったらどうしようという心配もある。

ただ頼まれたことは断れない性格なのかも知れない。

それにしても三万円ってことは、たぶん五万円かかるだろう。

小さな店ではなく、一流の店だそうだ。

未知なる世界ではあるけれど、三万円あったらどれだけ服が買えるんだよと思ってしまう。

かといって、タメ口ちゃんを一人で行かせるわけにはいかないでしょう。

 

 

結局インスパイアⅢは元ホストにあげた。

とても喜んでくれていた。

元ホストにタメ口ちゃんと新宿歌舞伎町のホストクラブへ行くことを相談したいが、たぶんやめろと言うだろうな。

タメ口ちゃんのプライドもあるから、タメ口ちゃんと一緒に行くことは言わないだろうが。

行くとしたら冬かなぁ。

冬服も色々買いたいから金は使うが、今から少しずつ貯めていくしかなかろう。

 

 

こうして私とタメ口ちゃんの仲は深くなってゆく。

マウント取ってくるからあんなにうざかったのに。

ただ一つ想ったことがある。

この職場で人気者だと思っていたのは私の勘違いだったかも知れない。

少なくとも恋愛感情で私を見ている人はいないと思った。

酒は人間を正直にさせるからだ。

同じフロアの隣の会社の上司二人が二次会から参加したのだが、橋岡さんのファンですと言っていた。

かなり年上だと思っていたら一歳しか年上じゃなかった。

しかし、その上司は女性である。

やはり私は同性からの方が人気があるのかも知れない。

十五日、連休最終日は以前一緒に働いていた二十七歳の女の子と焼肉屋へ行く。

この子も元上司である。

同性から人気があるのはいいことだ。

ただ、男ばかりの職場なので、ちょっと寂しくなったのは私だけだろうか?