なんと一日の売り上げが一万円とは、あり得ない数字。
精神的にも疲れ切ってしまった。
どうも最近パッとしない。
何が悪いのかはわからない。
実はこの一万円という売り上げ、またもやエロ親父からの獲得だった。
今度のエロ親父はどんなヤツだったかと云うと、次回も私に電話して欲しいがために、本マグロ赤身という高級品を値切りに値切って私を困らせた男だ。
一万円しか出せないなら本マグロ赤身に手を出すなって話。
それを一万円で買おうなんて無知のやることだ。
しかし、エロ親父からすると刺身に一万円出すなんて贅沢の極みなのだ。
気持ちは重々承知している。
しかし、私は売る側の人間だ。
本マグロとホタテを買ったエロ親父からは少なくても一万五千円はもらいたかった。
ところが一万円しか取れなかったことを元ホストに伝えたら、こう言ったのだ。
「それはダメだ!普通のマグロを送れ!」
「ば、バレないすか?」
「大丈夫だろ」
クレームが来たら私の責任だ。
まぁ、潔く叱られるのはいいが、エロ親父はたまったものじゃないよな。
私に騙されたってことになるのだろう。
下心なんて持つとバチが当たるのかも知れない。
そんなこんなで電車に乗ったはいいが、腹が減りすぎて倒れそうだった。
帰ったら打ち合わせがあったので、ゆっくりはできないが北千住駅の回転寿司に入った。
とにかく百円寿司とはわけが違う。
まともなネタが出てくる。
東京じゃ珍しくサーモンが美味い!
それが嬉しくて行くようなもの。
そしたらなんと!
秋刀魚の握りがあったのだ!
感動!!
そうか、もう八月も終わりだもんなぁ。
九月は私にとって勝負月となる。
なぜなら九月は数字を出さなきゃヤバいのである。
八月の不調を挽回しなければならないからだ。
ただ漠然と思うことがある。
先日話したコンプライアンスのことや、コミュニケーションのことなど、仕事に活かせないものかと考えている。
かといって、コンプライアンスの『コ』の字もないような会社で私が得意とする考えや知識や経験は活かせるような気がしない。
そうすると、どこか別の会社へ移ることも考えなければならないのか。
それとも今の会社に欠けているものを私が補うことはできるのだろうか。
もしくは、私が個人で力を発揮できるようになるのかも知れない。
どんな形かはわからないが、やはり最大の得意分野である『文章』と紐づけてみるのも一つアリかも知れない。
最近想うことは、得意分野がないなら自分で作るしかないのか?と云うことだ。
私はコミュニケーションについてはまだまだだが、真剣に学んでいれば磨かれて行くはずだ。
会社から学ぶことは営業スキルだけではない。
もしかしたら他の人は、蟹を売ることだけを考えているのかも知れない。
しかし私は俯瞰的立場に立って、働き易い環境づくりなどを誰からも頼まれないのに考えながら行動している。
具体例を挙げる。
誰もが会社へ行きたくないと思っている。
シフト表を見ながら、コイツがいる日は嫌だだの、コイツがいる日はテンションが上がらないなどとぶつくさ言っている。
そんな中で、橋岡さんがいるなら会社へ行ってもいいかなと思われるような人間を目指していると云うわけだ。
どうやったらそんな人間になれるのか?
それは人とは競わない姿勢を貫くことが重要である。
また、人の失敗は『明日は我が身』と思えば、人を責めることも嘲笑うこともなくなるだろう。
最後に付け加えるならば、フェアな気持ちと平等の精神を持って皆に接することである。
隣人を蹴落としてでも上がって行こうと云う営業職の中で、私は唯一異色の人間を目指す。
それでも忘れないのはノルマ。
普通のマグロを送られるエロ親父は災難だった。
私の売上に貢献したと思って許してくれ。