nakanakadekinai's diary

単なる日記でもなければ、単なるエッセイでもない

傷つき易さを知る

めちゃくちゃ暑いんですけど。

恐らく酒を飲んだからだ。

池袋駅東口のコンビニの前で、元ホストに缶チューハイを奢ってもらったのである。

氷結のシークワーサーの七%の五〇〇缶を飲んで酔っ払ったにもかかわらず、ラーメン屋でビールを飲んだ。

フラフラになりながら、なんとか帰宅した。

もうね、暑くて暑くてしんどいんですけど。

やたらとトイレが近いもので、何度トイレに寄ったことか。

やっとの想いで帰宅することができた。

 

 

何を話していたかって、元ホストと元ホステスの談義だ。

互いに従業員の指導に当たっていたこともあるもの同士。

ところが私は何かと甘かったことがわかった。

その考えの甘さが、海産物販売にも影響しているのではないか、みたいな話もした。

例えば、私なら指名してくれるお客さん全員に恋をしろと指導していた。

ところが、元ホストは違う。

指名してくれるお客さん全員に恋をしていると思わせることが大事だということだ。

これ、似ているようで全然違う。

そして、金を払っている代償で優しく扱われているのだと思い込ませることが重要だそうだ。

私は指名欲しさに安売りしていたことになる。

ただ、当時、私の周りには指導できる女がいなかった。

なぜなら、私が一番勢いがあったし、指名も多かったからだ。

ところが、指名のお客さんは少なくてもガッツリ売り上げる女はいた。

そういう女は、数少ないお客さんではあっても、自分の価値をわからせていたことになる。

そうでなきゃダメだと元ホストは言っていた。

当たり前の話をしているようで、実は大事な話をしている。

海産物販売でも一緒のことが言えるからだ。

私たち販売員は、金も出さないお客さんは相手にしてはいけないのである。

私は正直言って、金も出さないお客さんと長電話していたりしていた。

それじゃ俺らの価値はなくなるんだと元ホストは言う。

全く以て、その通りなのである。

 

 

飲んで帰宅してここまで書けるのだから、まだ酔いは回っていないのだろう。

心配していると思って、谷塚駅に着いたら元ホストに電話した。

すると、やはり心配していたが、私が家に着いた途端、もう寝る時間だと言った。

私はこれから日記を書かなきゃならないのだと言った。

その日の出来事だけではなく、人生哲学を書いているのだと。

 

「蓮ちゃんがそんなこと書いているなんて意外だねぇ」

「これが終わらないと寝れないのだよ」

 

俺は、と、もう寝る時間だと言っていた。

時計を見たら二十三時半だった。

十時間拘束されているサラリーマンは、二十三時を過ぎたら寝るのかと思った。

私は毎日一時頃である。

これを書かなければならないし、朝だって、早起きしなければならぬ。

それにしても、私と元ホストの関係は一体何なんだろう。

同僚にしては仲がいいし、友達とも言い難い。

本当は先輩も一緒に飲むはずだった。

ところが、すれ違いで先輩は帰ってしまった。

タメ口ちゃんはなぜか誘われず、私も私で今日は予定があるなどとぬけぬけと嘘をついて、先に帰してしまった。

 

 

ノルマを悠々と達成して、安堵している。

件数の上げ方が、何となくわかってきたのだ。

それは良いことだ、などと元ホストは言っていた。

私は元ホストと付き合う気もないのに、思わせぶりなのだろか。

実は昼休憩も元ホストと二人でラーメンを食べに行った。

先日給料日前に私が奢ったから、奢ってもらっただけなのだが。

やはり元ホストファンに刺される日が来るのだろうか。

蓮’sファンから元ホストが刺されることもあるだろう。

ただ、元ホストは元ホストの割には、プライベートではウブのような気がする。

そして自分の傷つき易さを熟知しているのだろう。

そんな気がする。

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