nakanakadekinai's diary

単なる日記でもなければ、単なるエッセイでもない

相性のいい女

日本酒を飲みながらロックを聴いている。

一体どれほど振りのことだろう。

二連休の二日目、午後からまとまった時間が取れたので、休息に充てた。

日本酒は『久保田』、ロックは『ミッシェルガンエレファント』。

気分はラブソングなのだが、私はラブソングを知らないことに気づいた。

そう、ラブソングを聴いて曲に浸るということがないからだ。

ミッシェルガンエレファントを聴いていると、チバさんの歌声が懐かしく感じる。

昔、片想いをしていた男の若かりし頃の歌声のような気がしてね。

日本酒は久保田が上質だったため、一切酔わなかった。

純米大吟醸だ。

本当は日本酒を飲んで少々眠りたかったのだが、眠くならなかった。

 

 

それにしても時間があると、余計なことを考える。

元ホストが巳年B型男なので、参考までにネットでどのようなタイプなのか調べてみた。

すると、最も相性がいい女性は未年A型なのだとか。

いやいや、それって私やん!!!

マジか、やはり相性がいいのか。

とことん真面目で誠実な未年A型女と一緒にいるとすごく落ち着くのだそうだ。

わかる、わかる!

むしろ、私からしたら、この真面目さと誠実さが通用する相手じゃなければダメなのだ。

とはいえ、一歩踏み込んだ関係になるのはギャンブルみたいなものだ。

マジで困った。

もはや避けては通れない運命なのか?

 

 

ただ、私はそんじゃそこらの女ではない。

十代の頃から、ダメ男を更生させる力があった。

私はいわゆる悪い男に惹かれる傾向があったが、それ以上に悪い男からすると『ピン!』と来るようだ。

私からすると不良性に惹かれるのではなく、その男が持つ弱さや優しさに惹かれるのだ。

一方、男からしたら、私の真面目さや誠実さや心の広さに惹かれたのである。

その男達の直観は当たり、更生の道を辿ることに成功する。

ところが、私は更生させる任務を終えると消えてしまうのだ。

それなのに、私に更生された男達はもう過去には戻らなかった。

今では立派に家庭を持つ社会人である。

 

 

だから元ホストみたいないわゆる悪い男が、直感的に私を好きになるのはよくわかる。

どういうことかと云うと、自分と似た香りがする女なのだ。

え?

蓮さんは真面目で誠実じゃん!

そう思うかも知れない。

ところが、寂しがり屋ゆえ、傷だらけで歩いてきたことには変わりない。

ただ単に、若い頃やってみたギャンブルがどれもこれも面白くなかっただけだ。

つまり、元ホストが傷だらけで歩いてきたのが私にはわかる。

順調な人生を歩み、多くの人から信頼されている人も魅力的なのだが、どれだけ私のことを必要としてくれるだろうかと考える。

その人のマスコット的存在にはなれたとしても、真の理解者にはなれないかも知れない。

なぜなら、バックボーンが違い過ぎるからだ。

世間一般的に魅力的な男に決定的に欠けているものがある。

それは動物的勘だ。

狙いを定めてタイミングを作って落とすことができないのである。

モタモタしているうちに、元ホストみたいな男が現れて私をさらおうとしているのに、身動きが取れない。

年内に動きがないようならば、私は清瀬へ越し、誰とも付き合わないかも知れない。

せっかく訪れたチャンスを逃す男なんて要らないからだ。

私って女はどんなに一人に飽きても、妥協なんてしない。

そう、妥協はしない。

同情もしない。

だって、私だって幸せになる権利がある。

そんな私と付き合いたいと思う男は、それなりに考えているはずだ。

ただ遊びたいだけの人なんていないし、この女となら幸せになれるという確信を持った人がいるはず。

まぁ、多くの男は往々にして、女を幸せにする自信はないのかも知れない。

他の男に取られたくない、ただそれに尽きると思う。

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