てか、しつこいようだが、マジで疲れた。
人間ってこんなに疲れていいのだろうか?
心配になるほど、疲れ切った。
だけど世の中は上手くできていて、連勤が終わった。
休みなのだが、美容室に行く。
午後からなので、午前中はゆっくり寝ていよう。
ノルマは達成してきた。
ノルマを達成することは、こんなにも辛いのかと思った。
接続が良かったから、朝から晩まで喋り倒してきた。
マジで連勤が終わって良かった。
空腹だが、直帰を選んだ。
元ホストは前の彼女から酷い目に遭ったそうだ。
今日の帰り、喫煙所でそんな話をしていた。
それで女を信用できなくなったそうだ。
何故このタイミングでこの話をしたのだろう。
彼女は風俗嬢で、ホストクラブの客だったみたいだ。
とんでもない女だったと言っていた。
それに比べて私はどうよ?
優等生じゃね?
それについては元ホストが一番よくわかっていると思う。
私が男だったら、私みたいな女が欲しい。
女の見極めができないほど、元ホストは馬鹿ではない。
最近、来なくなったバイトの人が何人かいる。
仕事ができない奴に限って仕事を選ぶと、元ホストは言う。
私はこの会社に入って、元ホスト以外でろくな奴を見たことがない。
来なくなった奴は大抵ろくでもない奴だが、前にも書いたが、ウチの社長はそういう奴らの味方になるところがある。
私は辞めるからどうでもいいが、残された人からしたら真面目にやっているのが阿呆らしくなるだろうな。
元ホストの話によると、社長は私が長く続くとは思っていないようだ。
私は良くも悪くも正直すぎて、頭のいいヤツにはバレてしまう。
社長はその辺は馬鹿ではないのでわかるのだろう。
ま、事実だからいいのだが、元ホストの迷惑にはならないようにしないと。
正直さは美徳だと思っていたが、この仕事をするにあたっては仇となる。
しかし、私の正直さに元ホストは惹かれたに違いない。
私が詐欺師みたいな女だったら、元ホストは心を許さなかったはず。
私からすると、元ホストは詐欺師ではない。
極めて傷つきやすい青年のようである。
その脆さが私には堪らなく愛おしいのだが、元ホストからしたら私の裏表のなさはまるで天使のようだろうな。
私だって脆い。
ただ、私って奴は底知れぬ根性がある。
かといって人のためにしか動けない。
好きな人のためなら何だってやる。
ある意味怖くもあり、わかりやすくもある。
嫌いになったら、見向きもしない。
薄情でもあるが、情深い。
そんな私を元ホストが放っておくわけない。
たまに思うことがある。
繰り返すが、天使とは、私のことじゃないかって。
少なくとも元ホストにとっては。