nakanakadekinai's diary

単なる日記でもなければ、単なるエッセイでもない

もしや八方美人?

私の家に使っていないマスクが二箱あったので、先輩と元ホストにあげた。

本当は元ホストに二箱やるつもりだったけど、先輩も欲しいと言うので、一つずつにした。

元ホストが休みだったので、先輩と途中まで一緒に帰った。

本当は軽く飲みに行きたかったけど、元ホストにヤキモチを妬かれるかもと思って敢えて誘わなかった。

先輩は行きたそうにしていたが、私が帰ると言ったら誘ってこなかった。

てかさ、私って八方美人か?

こういうの八方美人って言うのか?

私って皆に優しいところは案外誤解の種かも知れない。

しかし、私という人間は、平和主義であり、博愛主義でもある。

もっと言うならば、どの会社に入っても、愛社精神が半端ないのだ。

だから皆に尽くすし、大切にする。

私のそんなところがいいと思う人もいれば、やはり八方美人だと思う人もいるだろう。

 

 

女を出しているつもりは更々ない。

元ホストのことを悟られまいと思っているわけでもない。

ただ、純粋に皆と一緒に仕事していて楽しいのである。

私はいつでも皆に優しく、穏やかである。

自分では波があると思っているが、対人関係では決して怒ったり泣いたりしない。

極めていつも冷静である。

それが周りにとっては安心感に繋がっているのだと思う。

何度も言うように、人生の場数が違いすぎるのだ。

だが、繊細な一面もあり、寂しがり屋でもある。

そして勘違い野郎のチョロ子である。

誰からも告白されていないのに、元ホストに決めてしまうのは罪悪感もあるわけで。

寂しがる人が多くいるような気がしてしまうのだ。

 

 

そう、私は全く誰からも告白などされていない。

それなのに、元ホストが悲しむようなことはしてはならぬ、などと思い込んでいる。

この誠実さが男にとっちゃ安心感に変わるのだろうか?

ただ、私が元ホストと付き合って、喜ぶ人はいるのだろうか?

まぁ、他人に喜んでもらうためではない。

かといって、ワタシャ自分に想いを寄せてくれている人のことは傷つけられないよ。

いやいや、元ホストが私を好きだなんて確証はどこにもない。

もしかしたら、本当の意味で私を愛してくれているのは先輩かも知れないではないか。

一回り年下の先輩とはいえ、愛おしい大事にしたいと思っているかも知れない。

勿論、先輩からもそんなこと一言も言われていない。

 

 

こうして私の勘違い野郎チョロ子は止まらない。

そこで私は考える。

私が元ホストと付き合ったらどうなるか。

まず、社長から感謝される。

あんなクズ男を大事に想ってくれた従業員として、社長から泣かれる。

何とか、上手くやってくれと懇願されることだろう。

社長は元ホストを拾った親みたいな存在だ。

せっかく社長に拾ってもらったのに、ギャンブルと酒に明け暮れる日々。

そこに現れた女神が蓮さま、そうこの私である。

社長も頭が良いから、ピンと来るものがあって私を拾った。

周りも、蓮さんと元ホストならぐうの音も出ないや、って諦める。

 

 

ただ、百人中百人が、先輩の方が良いと言うだろう。

浮気という言葉を知らず、真面目で誠実、堅実、勤勉、ユーモアもありながら計算もできる。

私かて、先輩と一緒の方が幸せになれると思う。

それなのに、私は元ホストがいないと数字を上げられないようだ。

先輩がすこぶる可哀想で、本当に申し訳ないと思っているのだが、数字は嘘を付かないらしい。

危険な元ホストだが、やはり頼もしいリーダーなのだ。

その頼もしさを恋心と勘違いしている可能性もある。

こう見えて私って慎重派。

もうちょっと見極める必要がありそうだ。

あぁ、それにしてもやはり私はただのチョロ子。

それも八方美人なのか、それとも、平和主義の表れなのか。

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