nakanakadekinai's diary

単なる日記でもなければ、単なるエッセイでもない

決着つけてくる

元ホストと先輩と三人で居酒屋で飲んだ。

そこで私の武勇伝を軽く話した。

蓮ちゃん、スゲぇな、とは言っていた。

そして似た者同士であることを感じ取ったようだ。

いや、確信に変わったのかな。

私は半分冗談でこう言ってみた。

 

「泊りに行きたい!」

 

すると、あっけなく『いいよ』という返事が来た。

ただ、同じ服を着て出勤したら周りにバレると言っていた。

だから十七日の休みの前の日に泊って、翌日一緒に不動産屋回りをすることになった。

やっと、一つの壁を越えることになる。

金が無いから、元ホストの家で飲むことになった。

どうなるかは言うまでもない。

結果は一つしかない。

 

 

それにしても、元ホストは先輩のように、社内恋愛が嫌だとは言わないんだ。

私を受け入れる覚悟ができているんだ。

むしろ、願っていたことなのかも知れない。

度胸があって、肝が据わっているということだろう。

明日は報告できないだろう。

不動産屋から帰ってきてから報告することになるだろう。

私の人生は確実に好転している。

そりゃ、好きな人には抱かれたいでしょう。

私は大胆だろうか?

数々の女がこうできなかったことへの優越感も少しはある。

だけど、それと同時に数々の男達がそうできなかったことを元ホストはできるのだという特別感もある。

 

 

先輩は、キャンプから帰ってきて、私にめちゃくちゃ気を遣っている。

私を見る目が泳いでるよ。

もしかしてこの大人小悪魔が仕掛けた技にまんまとハマったか?

ゴメンよ、私は先輩の胸の揉み方が雑だったので、興ざめして、やっぱり元ホストがいいなどと思ったのだ。

これで元ホストも胸の揉み方が雑だったらどうするのだろう。

でも私は元ホストにギャンブルはやめなくていいと言った。

その代わり一緒にいてくれればいいとは言わなかった。

社長が言っていた。

ギャンブルをやるヤツは、ギャンブルをやらせてくれる女がいいんだって。

え?!

私はギャンブルをやる人は別に構わない。

ただ、元ホストにはこう言われた。

 

「蓮ちゃんは弱いんだよ」

 

なぜかって自己主張しないからだそうだ。

優しすぎるからだそうだ。

確かに私は人に対して優しすぎるところがある。

でもそれでいいと思っている。

だって人生を揺さぶられる大した問題ではないからだ。

それでも人生やアイデンティティに関わることは譲らないけどね。

とにかく、ひとまず、一線を越えてくるから報告を楽しみに待っていて欲しい。

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