休み明けだったが何とか数字が上がった。
98600円!!
元ホストが99800円だから近差!!
頑張ったのでご褒美に麻婆豆腐を食べている。
元ホストは先日私の家で眠れなかったようで眠たいと言っていたので、気を遣ってさっさと帰ってきた。
洗濯しなきゃとか言ってたし。
私は今日は元ヤクザと名乗るトラック野郎に、蟹鍋セットを売った。
その男は大の女好き。
私はそれを知っててすこぶる優しい口調で電話をする。
まんまと私から三回目の受注だ。
毎月買ってもらっていることになる。
もうね、こういうお客さん大好き!
私と相性が良さそうでしょう〜?
こうやってお客さんが増えていけばいいのに、なかなかそうも行かない。
しかし、難しいとされる鍋セットを売ったことは少しばかり褒められてもいいところである。
私は基本的に調理方法を具体的に伝え、いかに鮮度がいいかを付け加えて売る。
若かりし頃魚屋で働いていた時もそうだった。
夕飯の食卓に並ぶイメージが付いた時、人々はそれを買うのである。
それを食べて自分がご満悦になっていることを想像して金を払う。
中には家族や友人の顔を想い浮かべる人もいるだろう。
私は一人暮らしなので、一人暮らしだけど食べたいと思わせるのが得意。
冷凍庫でもかさばらないとか、半年持つとか、ゆっくり食べて頂けることをアピールする。
私も一人なんで…、が決め台詞。
毎日食べてますとか、バリエーション楽しんでます、などと言って気持ちを楽にさせてあげている。
そうすると、高いハードルがなくなり、プレッシャーも消えて買いやすくなる。
色々考えて、海産物販売をしているわけだ。
私から一度でも買ったお客さんは、また私から買いたいと思ってくれたら最高!
勝負はこれから始まると思っている。
私が再販できるようになったら無敵だ!
お客さんは私からの電話を待っているかも知れない。
ただ、二回目っていうのは勇気が要るものだ。
元ホストはいつも私に言う。
自信を持て!!
そこが課題かも知れない。
元ホストは皆の手前、職場では私に鞭を打っている。
「蓮ちゃん、何でできないんだよ!?」
ところが、仕事が終わると連絡くれて、
「蓮ちゃん今日も頑張ったね!」
と言ってくれる。
彼なりに飴と鞭を使い分けているようだ。
元ホストは言っていた。
「蓮ちゃんには何でも期待してしまう」
ありがとうとは言ったものの、微かなプレッシャーを感じた。
私は紛れもなく元ホストのために働いている。
給料まる渡ししてもいいくらい。
私に怖いものなど何もない。
ぶっちゃけ、元ホストに振られても怖くない。
その時は袂を分つだけ。
死ぬことだってさほど怖くないくらいだ。
だけど、元ホストが見るも絶えない姿になってしまうのは怖いかも。
そうならないために、全力で生きているのが私。
ストレスから解放してあげたい。
私のストレスは、大したことない。
元ホストの方がよっぽど臆病で、泣き虫だと思う。
だから、最大限に安心を与えているつもりである。
私の胸に飛び込む勇気が湧くまで。