nakanakadekinai's diary

単なる日記でもなければ、単なるエッセイでもない

ゴミで金づる

本日の売り上げ、45000円。

またもや落としてしまった。

時期的なものもあり、全体的に数字が伸びなかった。

仕事後、社長に呼ばれて、元ホスト、私、先輩の四人でステーキを食べに行った。

大して美味くはなかったが、久々に肉を食べた。

ビール二杯と赤ワイン一杯を飲んで帰宅した。

元ホストは社長と飲みに行ったようだ。

私は先輩と同じ方向だったので、一緒に帰ってきた。

私と先輩は明日も仕事だから。

社長は飯の席で、元ホストにこう言っていた。

 


「お前は女はゴミで金づるとしか思ってないやろな」

「…、そっすね」

 


社長のその言葉を信じるか否か。

え?私ってゴミ?

そこから結婚の話になった。

そして社長は私にこう言った。

 


「お前は一度結婚に失敗して、もう結婚などしたいと思わんやろ?」

「いいえ、そんなことないです。私は結婚したいです。結婚に幻滅しなかったのは元旦那に感謝しています」

 


今でも夢を見るとまでは言わなかった。

 


「珍しいヤツやな」

「いやいや、貴方達、浪漫はないんですか?」

「ないね」

 


私はすこぶる悲しくなって、あぁ、私はゴミなんだと思いながらも、それを元ホストに言ったら、俺より社長の言葉を信じるのかとなる。

だから、言わなかった。

確かにホストで成功を収めた人は、女をゴミとしか思っていないのかも知れない。

だけど、天使のような女もいるのだと思わせたいのは私の独りよがりでしかないのか?

私は一度足りとも元ホストにあれを辞めなさいなどと言ったことはない。

スロットパチンコキャバクラ、どれも自由にさせている。

果たして私は都合の良い女なのか?

あぁ、疑心暗鬼になる時点で社長の言葉を信じていることになる。

いやいや、元ホストはそんな男ではないと思いたい。

だけど、社長と飲みに行った元ホストから連絡が来るはずもない。

翌日休みだから社長に連れ回されているのだろう。

まぁ、私は元ホストからゴミだと思われても一向に構わない。

痛くも痒くもない。

金づるになれるほど金も持っていない。

たまに缶コーヒーを奢らされているだけにすぎない。

それでもなんだかモヤモヤして、嫌な気持ちになっている。

元ホストがなかなか一線越えて、付き合ってくれないのは、女に対する疑念があるからに他ならない。

でも、私はゴミじゃない。

私をゴミ扱いした瞬間、世の中から爪弾きにされる。

神は私の味方であるからだ。

元ホストは、社長にバレないように、話を合わせたのだろう。

それしかない。

元ホストに訊いたところで、蓮ちゃんはゴミじゃないよと言うだけだ。

ここでまた私は試されているわけだ。

どこまで元ホストを信じられるのか。

あぁ神よ、あんまり私に試練を与えないでおくれ。

ま、社長も私の前であんなことを言うのなら、私達のことは微塵もバレていないということだろう。

 

 

 

やっぱり彼氏と旦那は違うよな。

私のことをどう思っていたかは知らないが、やはり特別な存在であったことは確か。

未だに夢に出てくるのはそういうことだろう。

だから結婚したいのだと野郎どもにいくら言っても通じないだろうけどね。

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