マジで疲れ果てた。
毎日同じことを言っているが、毎日疲れ果てている。
朝起きて、もう疲れている。
それでも激務に耐えているのは、自分を支える大切なプライドでしかない。
不必要なプライドは持っていないつもりだ。
だから会社で皆から馬鹿にされても笑っていられるのだ。
蓮さんは喋らない方がいいと言われている。
何も考えず、思ったことをそのまま口にするので、トンチンカンなのだそうだ。
具体例を出そう。
私は人の変化に敏感でよく気づくと社長に言ったら、それを電話営業で活かせと言われた話を皆にした。
するとどうだ、恥ずかしくないの?
え?この子何言ってんの?
みたいなことを言われてしまった。
私は何が恥ずかしいのかわからない。
でも、皆から蓮さんは喋らない方がいいよと言われた。
また、皆からは蓮さんは空気読めない、相手の心理を見抜けない、などと言われる。
はて、そんなことないでしょ、と思いながらも、一緒に働いている皆がそう言うのならそれが正しいのかもと思ったりする。
あれ?私ってもしかして自分のことをわかってない?
でもさ、わからなくていいのかも知れない。
だから、人間の裏が読めない。
読めないからこそ、疑いの心を持たない。
そんな私は皆から馬鹿にされながらも愛されていることは事実。
それならそれでいいや、馬鹿にされててもいいや、笑ってくれていいや、そう思えるのは私の方が一枚も二枚もうわ手であると思っていいのでは?
この大らかな心と、適当さと、皆への溢れんばかりの愛。
私は無敵だと思っている。
馬鹿にされて僻んだり、メソメソしたり、キレたりしない。
あぁ、まるで大海に出た大きな船のよう。
どっしり構えて、笑い飛ばして、いつも笑顔。
やはり、無敵。
カリカリヤキモキイライラすることがない。
私はそんな私が最大級に頼もしい。
私が私の味方であることは、何よりも心強い。
だから、皆から馬鹿にされても屁でもない。
元ホストくらいになると、そんな私を見て、果てしなく癒されるのだろう。
わかるよ、わかる!
元ホストだって私には敵うまい。
そんな私は誰よりも不器用。
信じることと従うことしかできない。
世の中に放り出されれば心細いはずが、こんなに逞しいのは、自分の中に太陽を感じられるからだ。
その太陽を浴びて怖気付く人もいる。
だから私から離れていく。
そんなこと、私にはわかる。
つまり、照らし照らされ続ける関係を望んでいる。
元ホストは陰で感動の涙を流していることを知っている。
私みたいなヤツは想定外で、動揺しているのさ。
でも、私が自分からは離れていかないことも知っている。
圧倒されて、己の小ささを感じ、責めているかも知れない。
そんな元ホストを包み込むのが私の役目。
神は、上手い具合に結びつけたものだ。
神がいるならば、やっぱ貴方は偉いよ!
凄技だよ!