nakanakadekinai's diary

単なる日記でもなければ、単なるエッセイでもない

執着を手放すと

休みだったので、朝遅くまで寝ていた。

昼食がてら、海老のトマトソースパスタを食べ、久々にパソコンに向かった。

元ホストから頼まれている仕事があるからだ。

洗濯洗剤がないことに気づき、ドラッグストアやスーパーへ行った。

中トロ入りの刺身盛とレモンサワーを買った。

服屋に寄って春服を見てきたけれど、給料日まで我慢することにした。

衣替えでもしようかなと思ったが、元ホストから頼まれている仕事が終わらないので、仕事に集中することにする。

休みの日に仕事って、マジでしんどい。

かといって、元ホストからの頼まれごとだから、やらねばならぬ。

なるべく早く切り上げて、夜は早く寝よう。

 

 

 

入れ墨を入れたことによって、着れる服が限られてきた。

長袖のシャツはいいが、Tシャツは着れない。

でも会社辞めたら関係ないのかな。

ストレートヘア同様、入れ墨を誰にも見せないなんて勿体無い。

しかし、元ホストしか知らないというのも素敵。

 

 

 

たまに思う。

元ホストは私以外の誰を信じているのだろうかと。

きっと隣の会社の社長のことは信頼しているとは思うが、私はたまに疑ってしまう。

元ホストと隣の会社の社長はすこぶる仲良しだけど、何もかもを共有する仲なのだろうかと。

隣の会社の社長は、時に、元ホストを利用しているのではないかと思うことがある。

私は何食わぬ顔で、黙ってそれを見ているだけ。

何が言いたいかって、心配になるというわけだ。

元ホストは慎重派なのは、自分が騙されやすいことを知っているからのような気がしてならない。

人をすぐに信用してしまう私でさえ、男に騙されたことはない。

疑り深い元ホストが騙されやすいのはなぜか?

きっと元ホストの優しさにつけ込む人がいるのだろう。

私も散々とつけ込まれてきたが、騙されて上等だと開き直っているので、案外被害は少ないのである。

騙されまいとしている元ホストはそれだけ繊細なのだろう。

傷を負うと立ち直れないから、用心するのだと思う。

 

 

 

そんな元ホストにとって、何が一番大切かって、私がでんと構えて隣にいることだ。

この心強さ、半端なくね?

てか、私にできることは、何があっても傍にいることくらいしかなかろうに。

もしかしたら、付き合うのを通り越して、結婚したりして。

ただ、結婚の肩書きなど必要ないのかも。

紙切れで確かめ合わなくても揺るぎないものがあるのかも。

そもそも、元ホストは入籍などできないだろう。

身元がバレたら、私に迷惑をかける。

そう思っているはずだ。

結婚願望はあるのかと訊かれ、ある、と答えた。

それは一人の人に決める覚悟があるという意味で、入籍にこだわっているわけではない。

とはいえ、入籍は男としてのケジメだとも思っているわけで。

覚悟決めてケジメつけられる人はやはり素敵だから。

かといって、元ホストにそれができなかったとしても、それはそれで責めない。

最初からわかりきっていたことだから。

とにかく今は、一緒に暮らすことが先決。

会社を辞めたら、私と住むと決めているみたいだから、執着せずに大人しく待つ。

 

 

 

執着はその人をダメにする。

エネルギーが下がってしまうのだそう。

そう考えると、私は何にも執着がない。

刺身が大好きで、毎日のように刺身が食べたい。

それくらいかな。

仮に刺身が食べられなくなっても、誰かと一緒に飯を食べることになるなら、なんだっていい。

結婚していた頃の唯一の楽しみは夕飯だった。

鍋とか、焼肉とか、一人では難しい食事が堪らなく嬉しかった。

でも、なぜそんなことが嬉しかったのかといえば、それまで圧倒的な寂しさを抱えていたからだ。

不思議なことに、元ホストに出会い、寂しさが消滅した。

それは元ホストも同じようだ。

執着を手放すと、新しいものが入ってくる。

それを最後まで見届けることこそ、人生かも知れないな。

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