休みで、病院の帰りにイタリアン食堂に寄った。
マジで疲れが取れないのだが、これは精神的疲労に違いないと思い、気晴らしすることにしたのだ。
帰ったらまた家で仕事をしなければならない私。
にも関わらず生ビールを頼んだ。
本当は赤ワインが飲みたかったのだが、酔って仕事にならないことを恐れた。
しかし、家での仕事より、きっちりストレス発散する方を選んだ。
さっき喫煙所でタバコを吸っていたら、元ホストから電話が来た。
最近、何気ない電話が増えたように思う。
一言だけでも声を聞くと安心するのだろうか。
なんだか愛されているのをひしひしと感じている。
わかりきっていることだが、元ホストには私しかおらず、私には元ホストしかいないと強く思っている。
親に裏切られたり虐待されたりした人は、なかなか自分に自信が持てないそうだが、そんなことない。
私は自分のことを絶対的に信じている。
裏表がなく、一途で素直。
おっちょこちょいで、ずぼらで、適当で、大らか。
そんな私から絶大なる愛情を注いでもらえる元ホストが幸せじゃないはずがない。
加えるならば、私は自立している。
それは経済的なことだけではない。
人に依存したり期待し過ぎたりすることもない。
不安感から相手を束縛することもない。
構ってちゃんでもない。
なぜなら、元ホストをめちゃくちゃ信じているからだ。
それに加えて自分を果てしなく信頼している。
だから、無敵でいられる。
連絡があってもなくても、二人きりで無言でも、会えない日が続いても、嫌われた?怒らせた?などとは思わない。
ぶっちゃけ、沈黙すら心地よい。
私に気を許してくれているのがわかるし、私には気を遣わないのだ。
あぁ、私、この人と一生一緒にいるんだなというのがわかる。
一緒に暮らしても、お互いリラックスして、楽しくやれるだろう。
元ホストは今まで味わったことのない幸せを味わうことだろう。
そんなことを想いながらこれを書いている私は、気づいたら赤ワインを飲み始めていた。
やれやれ、余程ストレスが溜まっていたのだろう。
酒で疲れを癒して帰ろう。
あぁ、密かに酔ってきた。
元ホストはあまり食に対する拘りがない。
何より面倒くさがり屋なのである。
ランチに行くのが面倒で、コンビニで済ませる人。
だから、カッコつけてる割には粋がってない。
鼻につくようなこともない。
私の方が圧倒的に細かい拘りがある。
きっと、元ホストは今まで見てきた女と私が違いすぎるから、キュンキュンしまくっているのだろう。
これは根拠のない自信ではなく、根拠のある自信だ。
私が男だったら、私みたいな女と付き合いたい。
いや、私みたいな女しか無理。
出掛けたついでに元ホストの春用パジャマを買った。
壊れていたスマホ立ても買った。
ニタニタ笑う顔を見るのが楽しみだ。
万が一、泊まりに来なくてもいいのである。
買うことが楽しいんだから。
喜んでくれたら、それでいい。
私はとにかくクタクタだから早寝する。