小説『ロックンローラー』は悲劇ではない。
むしろ「活劇」であり、ハッピーエンドの小説だと思っている。
読む前から抵抗を感じている方もいるかも知れないと思ったので、敢えてこんなことを書いている。
私の元には続々と感想が寄せられている。
共通するのは、ほぼ全員が一気読みしたということだ。
ラストは鳥肌が立つほどの感動がある。
私は何十回と原稿を読み返したが、必ずラストで泣いた。
実際に涙は出なかった方も、心では泣いたようだ。
そんな私の小説『ロックンローラー』を広めるために、ゴールデンウィークは、各地を旅する。
もう既に読んでくださった方にお会いする機会もある。
酒を飲み交わしながら、熱く語ってこようと思っている。
当初は予定がほとんどなかった連休だが、お陰様で様々な職種の方にお会いできることになった。
以前にも書いたが、『ロックンローラー』という小説を通じて距離が縮まったように感じている。
それは私の想像を遥かに超えるものであった。
なぜなら小心者の私は、全ての人から嫌われる覚悟で書いたからである。
ところが、これを読んでくれた方は皆が優しかった。
私を責める人は一人もおらず、丸ごと理解してくれたような気がする。
これからそんな中の一人に会いに行く。
場所は浅草。
帰宅するのは遅くなる予定なので、会いに行く前にこれを書いているのだ。
彼女はとてもシャイで繊細な人であると把握している。
控え目で、人間に怯えている私とは真逆で、世の中と手を繋いで生きて行ける人のように感じている。
私にはどうもそれができない。
これまた以前にも書いたが、私の場合個人的なお付き合いはできても集団はダメで、心の支えは読者の方のみである。
エリックサティはこう言っていた。
「自分が教祖で、信者は自分だけ」
私はこの言葉に激しく魂を揺さぶられた一人である。
ずっとずっと、孤立して生きていた私は、この言葉が大きな支えだった。
ところが、活動を続けていく中で、読者の方は増え続けている。
義理で本を買ってもらっていた時代とはサヨナラを告げ、期待して買ってもらえるようになった。
そしてそれは、しっかりと感動をお届けできるまでに成長した。
遂には、揺るがない味方になってくれるようになった。
このまま私によほどのことがない限り、私は読者の方と共に歩んでいけるのではないか。
大胆不敵に作品を発表し続けることができるのではないかと感じている。
サラッと書いたが、これは凄いことでもある。
たった一人の凡人に、数百人を超える支持者が現れるなんて、奇跡に近い。
目指すところはあるのだが、それを書いてしまえば遠ざかりそうなので今日のところはやめておこう。
ただ一つ言えることは、何度も言うが継続は力なりということだ。
私の玩具みたいなノートパソコンは、タイピングしすぎてキーボードが壊れそうになっている。
たまに私のことを小馬鹿にして、蓮さんは日々の投稿を書いているだけだとほざいている人もいる。
しかし、着々と前に進んでいるし、積み重ねたものもある。
だからこそ小説『ロックンローラー』を完成させることができたのだ。
たかが自費出版、誰にでもできるなどと思って、見下している人もいるだろうが、じゃあそういうお前がやってみろよ!と言いたい。
アンタのどこに支持者がいて、誰が買ってくれるんだと問いたい。
ブランド志向の方もいるだろう。
例えば、本屋で売っていないから買わないとか、有名作家の本しか読まないとか、本屋大賞を受賞していないから買わないなど。
今いる多くの作家さんには声を大にして言いたい。
力強い無名の人は私を含めてわんさかいて、あぐら掻いているうちに追い越されるかも知れないよってね。